わぴえ県南支部

イランの文化を学ぼうとトークを開催

秋田大学の女子留学生イランの生活や宗教を語る(2月21日・土)

 イランの生活と文化を語るイザーディさん(中央)わぴえ県南支部(石川和美支部長)では21日、大曲市の大曲プラザたつみで、イラン人で秋田大学鉱山資源学部留学生のイザーディ・モバラケアティさん(19)を講師にイランの文化を学ぼうと「わぴえトーク」を開いた。イザーディさんは小学6年生の時、お父さんが東北大学医学部に留学したことから6年間、仙台で暮らしたこともあって堪能な日本語をしゃべれる。さらに母国語のペルシャ語はもちろんアラビア語、英語、フランス語と多彩な会話能力を持っている。

 わぴえは秋田県国際交流をすすめる女性の会で、県生涯学習センターに本部を置き、秋田市に中央支部、そして県北、県南にそれぞれ支部がある。この日のトークには横手市、湯沢市からも含め45人の会員が聴講に訪れた。

 イザーディさんは正確な日本語で「私たちの言葉であるペルシャ語の発音はフランス語に近く、文字は中東共通のアラビア文字を使うが意味は違う」などと言葉と文字の違いから話し始めた。そして学校ではアラビア語と英語も学ぶが、「アラビア語は私たちの宗教であるコーランを学ぶためのものであり、宗教は人間関係がうまくいくためにある。コーランでは神さまは一人しかおらず、宇宙や地球を考えると人間や動物などは勝手に誕生したのではなく、神さまがいるからできたと思っている」と語った。

 そして一カ月の「断食」があり、その期間は日の出から日の入りまで食べ物はもちろん水さえ飲まれない厳しい規律があるという。断食をするのは「貧しい人たちの気持ちを理解するためであり、常に神さまが私たちの行動を見ており、その期間にいいことをやれば普段の何倍もの価値があり、逆に悪いことをすればそれだけ神さまの罰も重いと信じられている」と語った。

 さらにイランでは酒は飲まれないし、とり肉、牛肉は食べても良いが豚肉は食べられないと語った。このため秋田大学で学生たちと食事する時も常に神さまが見ていると信じ、豚肉は食べないと話した。また、女性がスカーフで顔を覆うのは「コーランでは女性は宝だと書かれ、価値が高い。だから自分を隠せば隠すほど価値が高まる。このため外に出る時はスカーフで目立たないようにし、家では化粧をした顔を見せる。イランではだから離婚や浮気なんて考えられない」と夫婦のきずなの深さを強調した。

 また教育の面では「日本人は勉強時間が少ない。イラン人はすごく勉強するし、負けず嫌いだ。学校の授業は90分で休憩は5分、昼休みも20分しかない。それに塾と言うものもなく、学校で完璧に学ぶのが当たり前のこととなっている」と厳しい学校教育の現場を語った。反面、「日本の学校ではグループ活動が盛んでうらやましい。イラン人は自分が一番にならなければならないと競争し、グループ活動はしない。それが国を成長させなかった」と母国を冷静に見つめた。

 さらに何よりも家族関係を大事にする国だとも語った。買い物も家族みんなでするし、映画を見るのも家族みんなでだという。だからイザーディさんが家族から離れて秋田で暮らすことになった時、家族は反対した。結局は留学が実現したわけだが、イザーディさんのお母さんは毎日、イランから国際電話をかけて変わりなく過ごしているかと心配の声をかけるという。

 講演を終えるとフルートを手に演奏。神秘的な調べにわぴえの会員たちは静かに耳を傾け、感動の拍手を送っていた。講演が終わった後もイザーディさんを囲んで、有名なペルシャジュウタンやペルシャ猫の話題となったり、アメリカとイラクとの戦争など政治問題にも話題は広がった。そして秋田大学ではロボットを研究しているというイザーディさんの将来の活躍にみんな大いに期待していた。