大曲市の特別養護老人ホーム

移転改築し、個室型のホームへ

名称も「欣寿園」から「こもれびの杜」へと変更(2月27日・金)

 ほぼ完成した「こもれびの杜」社会福祉法人県南ふくし会(石川勝三理事長)が運営する大曲市飯田字堰東の特別養護老人ホーム「欣寿園」の移転改築工事がほぼ完成し、3月4日には新施設へと引っ越しする。新らしい施設は入居者のプライバシーを重視したケアを実現するため、居室はすべてトイレ付きの個室とした。その個室10部屋で一つのユニット(生活単位)とし、キッチンや談話スペースなどの共用部分を設けた。いわばこれまでのように入居者を多数の職員が集団でケアするのではなく、少人数の家庭的雰囲気の中でケアを受けられる「居住福祉型の介護施設」とした。県南ふくし会では新施設オープンを機に名称を募集。その結果、特別養護老人ホーム「こもれびの杜」とした。また、ディーサービスセンター「えみのくち」も「フレンデイ大曲」へと名称変更した。

 欣寿園は1972年の建築だった。このため施設は老朽化し、入居者の安全確保、それに6人部屋から8人部屋で、住環境の改善が求められていた。加えて介護保険の導入でサービスの質の向上も求められていた。このため国や県、大曲市の補助を受け、移転改築に踏み切った。新しい施設は現在の施設から約100メートルほど離れた市立大曲病院南側で、約1万3700平方メートルの敷地を確保。02年12月から着工していた。建物は鉄筋コンクリート造り3階建てで延べ床面積は約9100平方メートル。

 外観は明るいやまぶき色。1階は事務室とショートステイ25室(25人)とディーサービス。2階、3階が特別養護老人ホーム部分で110室(110人)。ほかに遠方の家族が見舞いに来たり、研修生が宿泊できる予備の個室が5部屋設けられた。個室はこれまで孤独・孤立を招くと心配されていたが、逆に人と会う、人と交流する意欲を回復するために有効と考えられるようになった。各ユニットごとに「若竹」「青葉」、「姫神」「鳥海」、「湧水」「清流」、「銀河」「北斗」など竹や植物、水、山、天に関する名前を付けた。

 寝たきりの人が入る特別浴室以外の一般浴室には「ひのき」を使った風呂もあり、木の香りを楽しめるようにした。また1階の和室研修室は茶室にもなっていて、ボランティアの人たちがお年寄りと共にお茶会も楽しめるようにした。ほかに1階の地域交流スペースと3階のレストランは入所者とボランティアの市民との交流を深める場として開放する。
 
一つのブロックごとに談話スペースなどが設けられた。
和室からは中庭も眺められ、茶室になっている。

 居室は中からカギもかけられ、アパートと同じ自分専用の部屋となる。各室ともロケーションが楽しめる部屋となっている。完全個室型のユニットケアが国の新型特別養護老人ホームとして建設されるのは県内で初めて。

 県南ふくし会では同老人ホームのほか、同市角間川町の特別養護老人ホーム「サン・サルビア」、西木村の特別老人ホーム「清流苑」など9つの介護関連施設を運営。210人の職員数となっている。