役場〜「あったか山」間に2ルート
運賃は年齢制限もなく1人200円=買い物、通院、通学自由(7月1日・木)
六郷町でも1日から「乗合タクシー」の運行が始まった。公共交通機関のない地域の町民の交通手段を確保するため、町内に本社、営業所を構えるタクシー業者3社と契約し、定められたルートを時刻表に従って走ってもらうもの。ルートは役場から温泉「あったか山」までで、北回り(約8キロ)と南回り(約10キロ)の2コースを設けた。運賃は200円で年齢制限もなく、町民以外でも自由に乗れる。町内の施設利用の促進や地域間交流を図るのが狙いで、中心市街地への買い物、通院や通学など利用目的は自由だ。
役場から「あったか山」までは町中心部を通っている県道「花巻・大曲線」をバスが通っており、そのバス路線とダブらないよう北回りと南回りの2コースを設定した。
北回りだと4人乗りの小型車で役場前から「あったか山」まで乗ってタクシー料金は約2000円、南回りだと約2500円のコースとなる。これをどこで乗っても下りても運賃は1人200円とし、差額は町が負担する。
北回りは役場から観光施設「湧太郎」や老人福祉施設「杏授苑」などを通って「あったか山」へと向かう。南回りは役場から栗林外科医院、六郷高校、特別養護老人ホーム「ロートピア『緑和泉』」前などを通って「あったか山」へと向かう。北回りには役場、「あったか山」も含め12カ所のタクシー乗り場を設け、南回りには11カ所設けた。
契約したタクシー会社は同町に本社のある「六郷タクシー」と仙南村に本社があり、同町に営業所を置いている「黒銀タクシー」と「仙南交通タクシー」の3社。北、南回りとも「あったか山」から役場へ向かうのは1日3便で、役場から「あったか山」へ向かうのは1日2便。タクシーは時刻表に基づいて乗客があってもなくても運行し、差額分は町が負担する。このため予約の必要もない。
試験運行は30日まで。その間、利用者を対象にアンケート調査を行う。また12月と来年1月にも試験運行し、その際もアンケート調査を実施し、改善すべきルートがあれば改善するなどし、結果を見て本格運行すべきかどうかを検討したいとしている。
町では「できるだけ多くの町民に利用してもらいたい」と乗合タクシー運行を町広報にも掲載してPR。午前10時。役場前を出発のタクシーに近くに住んでいるという84歳のおばあさんが乗った。「あったか山まで行きます。車のない私たちのような年寄りには助かります」と嬉しそうだった。
町ではこの乗合タクシー運行のため、今年度は県からの補助82万円も含め200万円を予算化した。「年齢制限もないから冬はバス路線から離れている地域に住んでいる高校生たちが通学のために利用してくれると思う」と町では高校生の利便性も高められると期待している。11月には千畑町、仙南村と合併し「美郷町」となるが合併後はさらに「広域的な乗合タクシーの運行も考えたい」と話す。