アテネ五輪出場へ

南外村出身の伊藤さん(法大)

母校の大曲高を訪問=レース出場への決意を述べる(7月16日・金)

 物部校長の歓迎を受ける伊藤さん(中央)アテネ五輪陸上競技の男子1600メートルリレー要員として出場が決まった南外村出身の伊藤友広選手(法政大学4年)が16日午後1時過ぎ、父の芳広さんらと母校の大曲高校を訪問した。同校では午後1時半から907人の生徒と教職員全員が第二体育館に集まって、伊藤選手のオリンピック出場を祝う「激励会」を開いて、先輩の活躍を祈った。

 「おめでとう」。物部長仁校長は伊藤選手を迎えると嬉しそうに何度も祝福の言葉を述べた。同席した寺邑能実同窓会長も「伊藤君。母校にとっても大変な名誉なことだ」と祝った。

 伊藤選手は中学時代は野球部の選手だった。高校に入ってから陸上部へと転向した。その理由を尋ねると「どっちを選ぼうかと悩んだ。自分の可能性をじっくり考えたら陸上かなと思った。当時、先輩にも陸上で強い選手もいたので自分の可能性をかけてみようと決心した」と話した。

 高校時代は1年生の全県新人戦200メートルと400メートルで1位入賞、2年生では国体少年Aで400メートル5位、3年生ではインターハイ400メートルで3位入賞し、国体少年A400メートルでは1位の成績を残している。学校では「何事にも真剣になって取り組み、見通しを立てて行動する生徒だった。3年間文武両道に努め、部活動だけでなく商業科の生徒として簿記検定1級など資格の取得に努めた」と話す。

 伊藤選手のアテネ五輪出場が決まったのは12日の札幌市で行われた南部記念陸上400メートルだった。46秒48で3位に入り、アテネ五輪日本代表選考委員会で、男子1600メートルリレーチームの追加代表に選ばれた。リレーチームは個人400メートル代表3人とリレー要員2人の計5人。本番のレースに出場するのはこのうち4人となる。

 激励会場に伊藤選手が入ると体育館を埋めた生徒たちの間から「ウオーッ」と歓声が挙がった。物部校長は「伊藤さんのオリンピック出場は本校にとって歴史に残る大きな誇りだ」と述べ、「後輩の皆さんも伊藤選手を目指して日々、精進して下さい。そしてリレーでメダルの獲得を目指して頑張って下さい」と励ました。寺邑同窓会長も登壇して伊藤選手を激励、餞別を手渡した。生徒会長からは花束の贈呈もあった。

 最後に伊藤選手は「リレーは4人しか走れないので何とかそのメンバーを勝ち取って、皆さんの前で走る姿を見せたい」と決意を述べた。激励会を終えて母校の長い廊下を歩いていたら売店の女の人たちが伊藤さんにサインを求めた。伊藤選手は気さくに応じて色紙に名前を書いていた。

 校長室に戻ると「オリンピックは小さいころからの憧れでした。まさか自分が出るとは思っていなかったが、去年の国体で上位に入ってから意識し出した。出る以上、最低でも4人のメンバーに入って走りたい」と語った。爽やかな笑顔の清々しい青年だった。大曲高校には大曲仙北陸協会長や大曲市体育協会長らも駆けつけ、伊藤選手に餞別を贈っていた。

 ギリシャ・アテネでの「第28回オリンピック競技大会」は8月13日から29日までの17日間の日程で開催される。