西木村の村長選

27日に告示

現職の田代氏、3選目指す=対立の動きなし(7月20日・火)

 任期満了(8月27日)に伴う西木村の村長選は27日告示され、8月1日の投・開票となる。現職の田代千代志村長(55)は3月定例議会で「町村合併を控え、多様化、高度化する住民要望をどう実現させていくか課題は山積している。合併が実現すれば3期目の任期は7カ月ほどだが、新市づくりに全力を尽くしたい」と出馬表明している。今のところ田代氏以外に出馬に向けた動きはない。田代氏は「誰が出てくるか予測もつかない」と村民との対話に重点を置いて座談会をこなしている。6月23日現在の有権者数は男2353人、女2638人の4991人。

 田代氏は1996年8月の村長選に議長を辞任して出馬。現職の村長と一騎討ちを演じて初当選。2期目の前回は元助役で村議を辞任した新人と田代氏の下で助役を務めた新人との三つどもえとなったが、連続当選を果たした。

 この8年間は新しい産業を興すことも企業誘致も厳しいと判断、農林業の活性化に力を入れる一方、県の補助で特別養護老人ホームを建設、運営は県南ふくし会に委託しているが福祉を通じての若者の雇用の場を広げ、一方でカタクリの群生地としても知られるように村の自然を生かした〃いやし〃の場となる観光行政に力を入れた。

 その一環が田沢湖畔の潟尻近くに01年4月にオープンさせた「むらっこ物産館」であり、小正月行事の紙風船上げが次第に全国的な観光行事となったことから上桧木内地区に今年1月、約2億円でミニ「道の駅」と公民館を兼ねた「紙風船の館」を建設した。また住民の生活環境の向上を目指して上水道と下水道の整備に力を入れ、下水道は80%の進捗率となっている。国の事業だが村内を走っている国道105号の拡幅整備にも力を入れている。

 過疎化に伴う教育環境の整備にも前向きに取り組み、98年には上桧木内と桧木内中学校を統合させ、村の中学校を2つにした。そして現在は上桧木内と桧木内の両小学校の統合に向けて住民と話し合いを進めている。上桧木内小は児童数の減から複式学級となっており、その解消に努めたいとしている。

 同村は05年3月末までに角館町と田沢湖町と合併し、「仙北市」となる。当初、村では合併せず単独でどれだけやれるか検討したが財政的にも厳しいと判断。なら「合併特例債」のあるうちに合併すべきだと両町と協議を進めている。人口は角館町が約1万4000人、田沢湖町は1万2000人。これに対して西木村は約6000人。人口は両町に比べ半分しかない。だが「農家民宿や農家体験など村の自然にいやしを求めてくる観光客も多く、合併してもその特色を生かした行政を求めたい」と話す。

 村内を走っている秋田内陸縦貫鉄道は経営が厳しく、赤字続きだ。しかし「廃止してしまえば二度と復旧はない」と危機感を募らせ、住民からも回数券を買ってもらうよう呼びかけ存続に力を入れている。3選されても残された任期は約7カ月。「調和の取れた町村合併を目指したい。合併が実現すると村の議員は現在の16人が4人に減ってしまう。住民の声を届けるためにも地域審議会などの制度をしっかりと整備したい」と話す。

 角館高校卒、亜細亜大学中退。1971年、山菜販売や生鮮食料品販売の家業である田代産業株式会社を継ぎ、72年に村商工会理事に就任。85年9月の村議選で初当選。93年10月に議長に就任、96年8月の村長選に出馬して初当選。自宅は西木村下桧木内字松葉118。村長選には無所属で出馬する。