西木村の村長選

現職の田代氏、無投票当選確定

「村の特色を生かした合併を目指したい」と第一声(7月27日・火)

 任期満了(8月27日)に伴う西木村の村長選は27日告示され、午前8時半から村役場で立候補の受け付けをした結果、現職の田代千代志村長(55)=同村下桧木内字松葉=が3選目指して届け出た。ほかに対立候補の動きがなく午後5時の締め切りと同時に田代氏の無投票当選が確定した。

  田代陣営では午前8時から自宅を事務所に出陣式を行った。御法川信英代議士をはじめ門脇光浩県議、栗林次美大曲市長、仙北郡内の各町村長らが駆けつけ、神事を行って必勝を祈願した。事務所前は支持者ら200人を超す人出となった。

  午前9時、選挙の7つ道具が届くと鈴木文右衛後援会長、武藤昭男総括責任者はマイクを握って来年3月末に角館町と田沢湖町との合併で誕生する「仙北市」への橋渡し役を委ねられるのは田代氏かいないなどと村民に支持を求めた。御法川代議士、門脇県議、仙北郡町村会長の佐藤清雄田沢湖町長、それに栗林大曲市長が次々と激励のマイクを握った。

  田代氏は第一声で「3町村の合併で『仙北市』という名前は決まったが、庁舎の問題、新市の組織、建設計画もまだ決まってない。順調に合併をまとめるために今は重要な時期であり、村長選に立候補した」と述べた。そして「新市は観光拠点都市を目指そうとしているが、角館町、田沢湖町に比べれば西木村は観光の面でも有名度の面でも劣り、2町に埋没しかねない。そのためにも村の特色である自然を生かし、グリーンツーリズムを通じて都市と交流を深めてきた。この特色を生かして農林、畜産の活性化を図り、観光に結びつけたい」と訴えた。

 田代氏は1996年8月の村長選に議長を辞任して出馬。現職の村長と一騎討ちを演じて初当選。2期目の前回は元助役で村議を辞任した新人と田代氏の下で助役を務めた新人との三つどもえとなったが、連続当選を果たした。

 この8年間は新しい産業を興すことも企業誘致も厳しいと判断、農林業の活性化に力を入れる一方、県の補助で特別養護老人ホームを建設、運営は県南ふくし会に委託しているが福祉を通じての若者の雇用の場を広げ、一方でカタクリの群生地としても知られるように村の自然を生かした〃いやし〃の場となる観光行政に力を入れた。

 その一環が田沢湖畔の潟尻近くに01年4月にオープンさせた「むらっこ物産館」であり、小正月行事の紙風船上げが次第に全国的な観光行事となったことから上桧木内地区に今年1月、約2億円でミニ「道の駅」と公民館を兼ねた「紙風船の館」を建設した。また住民の生活環境の向上を目指して上水道と下水道の整備に力を入れた。国の事業だが村内を走っている国道105号の拡幅整備にも力を入れている。

 過疎化に伴う教育環境の整備にも前向きに取り組み、98年には上桧木内と桧木内中学校を統合させ、村の中学校を2つにした。そして現在は上桧木内と桧木内の両小学校の統合に向けて住民と話し合いを進めている。上桧木内小は児童数の減から複式学級となっており、その解消に努めたいとしている。

  3選されても残された任期は約7カ月。「調和の取れた町村合併を目指したい。合併が実現すると村の議員は現在の16人が4人に減ってしまう。住民の声を届けるためにも地域審議会などの制度をしっかりと整備したい」と話す。

 角館高校卒、亜細亜大学中退。1971年、山菜販売や生鮮食料品販売の家業である田代産業株式会社を継ぎ、72年に村商工会理事に就任。85年9月の村議選で初当選。93年10月に議長に就任、96年8月の村長選に出馬して初当選。