大曲市花館小学校で鹿島流し(6月19日・土)
大曲市花館小学校(後藤泰隆校長・児童数414人)で18日、「鹿島流し」が行われた。「鹿島流し」は紙細工の武者人形をヨシやマコモなど野に生育する丈夫な草で編んだ船に乗せて川に流す風習。武者人形に悪疫退散や五穀豊穣、町内安全などの願いを込めて流すもので、大曲市内では花館のほかに大曲、四ツ屋、花館、藤木、大川西根など各地域で田植え後の行事として昔からあった。
花館小学校でも地域に伝わる民俗行事を守り、後世に伝えようと1975年から学校行事として取り組んでいる。マコモを川原から取って、束ねて船にするの子供たちには無理なため、4日前に地元の老人クラブのおじいさんたちが持ち寄って学校で2艘(そう)作った。大きさは長さ1.8メートル、幅90センチ。船に乗せる武者人形は児童たちが学年ごとに紙の馬、わらを束ねた人形の胴体、そして粘土で顔を作った。緑、黄色、赤、白、青の色紙を継ぎ合わせて作った船の飾り物には「成績が上がるように」、「もっと早く走れるようになりたい」などの願いを込めた。
午後1時過ぎから全校児童そろって学校で「出で立ちの式」を行い、マーチングバンドを先頭に3年生から6年生の児童約300人が、軽トラックに乗せた鹿島船を町内の人たちに披露しながら行進。約2キロ離れた玉川へと向かった。そして玉川の岸辺から2艘の船を流した。見送る児童たちは川の流れに乗って、下っていく鹿島船をジッと見つめていた。
鹿島船を作った老人クラブの人たちは「船は草だし、ビニールテープも釘も一切使ってない。環境を考え、みんな腐って自然に戻るものを材料にしたから船は改修しない。流した船を改修したら子供たちの願いが届かない」と話した。