大曲市内小友、四ツ屋地区へ
タクシー2社、市の補助受けて乗合タクシー試験運行開始(6月21日・月)
高齢者の〃足〃の確保に向けて大曲市の乗合タクシー試験運行事業が21日朝から始まった。バスが運行されていない地域住民のため、タクシーを利用した新たな地域交通システムの導入を図ろうと21日から7月16日までの20日間、平日のみ試験運行することになったもの。運行する場所は内小友地区は中田、宮林、大嶋集落から仙北組合総合病院まで。四ツ屋地区は了徳、新谷地、原野、水呑場から同組合病院まで。いずれも走行距離約8キロで、タクシー1台当たりの料金2500円のコース。利用者が負担するのは片道で一人500円。タクシー会社が配車するのは4人乗りの小型車。このため、定員一杯の乗客があっても、2000円の収入しかならないが、差額の500円は市が補助する。仮に乗客が1人でも残りの2000円は市の補助となる。4月に栗林次美市長と市総務部総合政策課職員がそれぞれの地区に出向いて利用方法などを説明、住民側からは「ぜひ、実現を」と歓迎されていた。乗合タクシーの運行は県内で初めて。
そして両地区の60歳以上の高齢者約400人を対象に利用希望者を募った結果、四ツ屋地区で27人、内小友地区からは136人からの申し込みがあり、事前登録した。
タクシーの運行時刻は病院行きの便が内小友、四ツ屋両地区とも午前7時半の第1便から8時、8時半、9時の4便。帰りは午後0時、1時、2時、3時。内小友地区の場合、この日、第1便への予約はなく、8時の第2便に女性2人と男性5人の予約があった。一台当たり4人しか乗れないため、2台のタクシーが手配された。
事前申し込みで市から配布された「乗合タクシー乗車証」のシートを首から下げた内小友宮林の小松秀広さん(86)は「組合病院に行く。これまで病院に薬をもらいに行く時は家の者から車で送ってもらっていた。タクシーに往復乗って1000円なら、続けてもらいたい」と話した。
運行する乗合タクシーは内小友地区が「きらくCAR」、四ツ屋地区は「八ちゃん号」と名付けた。いずれも事前説明会で取ったアンケートから希望の多かった名前を取った。四ツ屋地区の「八ちゃん号」は同地区が8区になっていることから名付けた。タクシーの両側のドアには名前の付いたマグネットのステッカーが張られた。
実際に乗るには利用時の30分前までにタクシー会社へ「乗車証」に登録された番号と氏名、乗る場所を電話で連絡。帰りの便についても同じようにして予約が必要。個別に予約して乗る方法と、複数人がまとまって予約し、乗る方法がある。
ただ普通のタクシーと違って、ルート変更はできないが、ルート内であればどこでも降りられる。市としては乗る場所は店の前とか冬場になると屋根のある場所でないと困るためタクシー乗り場とさせてもらえる場所の提供を集落に求め、内小友地区では12カ所、四ツ屋地区は9カ所の乗降所を設けた。
運行するタクシーは内小友地区が仙北タクシー、四ツ屋地区はよつやタクシー。いずれもタクシー協会を通じて契約を依頼した結果、協会で調整してこの2社が受けた。
夏期運行の後は05年1月11日から2月末まで再度、同じコースで試験運行する。市では今回のこの試験運行経費として205万2000円を計上している。総合政策課では市がタクシー会社の赤字分として補てんする金額は112万円ぐらいと観ている。
今回の試験運行の結果、常に3〜4人の乗車があれば行政の手助けを受けなくても市内にある6業者がそれぞれの運行ルートを設定して、自らの事業として成り立つ可能性もあると期待している。内小友地区を引き受けた仙北タクシーでは「市が道筋を付けてくれたので利用してくれるお客さんがいるのなら年齢制限も設けず、単独でもやっていきたい」と運営に前向きな姿勢を見せた。
大曲市によると初日だけで内小友地区で17人、四ツ屋地区1人の合わせて18人の利用があった。乗合タクシーへの登録はこれからも受け付ける。