現職の坂本氏、無投票当選
美郷町誕生=113年の町の歴史の幕引きを担う(6月22日・火)
任期満了(7月1日)に伴う六郷町長選は22日告示され、午前8時半から町役場で立候補届出の受け付けが行われた結果、現職で3選を目指す坂本茂弘氏(67)=無所属=以外に動きがなく、午後5時の締め切りと同時に坂本氏の無投票当選が確定した。
坂本陣営では午前8時、同町馬町の後援会事務所近くの観光施設「湧太郎」のホールで出陣式を行った。栗林次美大曲市長、今野正彬神岡町長、山谷屮二協和町長、高貝久遠太田町長、藤嶋長右エ門千畑町長、松田知己仙南村長ら来賓、支持者約70人が詰めかけ、神事での必勝祈願を見守った。
後援会の小西玄太郎会長は「2期8年の実績を踏まえ出陣の日を迎えた。町民も心から喜び、良きリーダーを得たと誇りに思っている。坂本さんはこの8年間で大きな実績を残したが、町村合併と言うより大きな仕事が待っている。3町村の合併を何とか坂本さんの手でまとめてもらいたい」と激励した。続いて高貝太田町長、藤嶋千畑町長が祝辞を述べた。
午前8時半、立候補の届出を終えて選挙カーを前にマイクを握った坂本氏は約200人の町民らを前に「町民の信を得て8年経った。この間、町民の意見を聞いて政策を進め、公約したことはほとんど遂行した。これも町民と近隣町村の支援のおかげだ。今、社会は目まぐるしく変わり、変革の時代を迎えている。少子高齢化は進み、財政はひっ迫し、自治体も変わらなければならない。しかし、合併で113年の歴史のある町が消えることは大変なことだ。だが、情勢を考えるとやむを得ない選択だった。紆余曲折もあったが、顔の見える合併を進めるべきだと住民の理解を得て千畑町、仙南村との合併を選んだ。11月1日の美郷町(みさとちょう)誕生まで4カ月しかない。基本的な協定は済んだが、まだ問題は山積している。千畑町、仙南村と腕を組んで何とか合併を成就させなければならない」と決意を示した。
そして支持者らと握手を交わしたり、両手を挙げて声援に応えながら選挙カーに乗り込んだ。選挙カーが町内に入ると町民は一斉に表に出て歓迎していた。坂本氏は夕方まで町内を一周。午後5時、坂元氏の当選が決まると再び湧太郎に戻り、支持者らとガッチリと握手。ホールでの当選祝賀会には大曲市長をはじめ仙北郡内のほとんどの町村長が駆けつけた。ダルマへの目入れを終えると「バンザイ、バンザイ」の声が何度も響いた。松田仙南村長は「今度の選挙は113年の町の歴史の着地点を締めくくる選挙だった。3町村合併協議会の会長として今回の選挙を勝ち取った。残りは4カ月しかないが、合併をきちっとまとめてもらいたい」と坂元町長の手腕に期待した。
これを受けて坂元町長は「六郷町最後の町長選を勝たせてもらった。任期は合併までの3カ月半しかないが、合併を成就させ、住民と一緒に町の幕引きを発展的にさせてもらいたい。そのためにも千畑町、仙南村との連携を軸に住民を大事にした新町誕生に向かいたい」と決意を述べた。
今度の立候補では先人が培ってきた伝統と文化を次世代に手渡すためにも明確なビジョンを持った町村合併の推進、風土を生かした観光産業の振興、生産者の声を反映させる農業の活性化、個性を生かした人材育成、お年寄りや子育て世代に夢と安心の持てる環境づくりを公約に掲げている。
同町出身で1960年3月、岩手大学農学部農業工学科卒。同年7月に県庁入りし、鹿角農林事務所長、仙北農林事務所長を経て89年4月から91年4月まで六郷町助役。再び県庁に戻って農政部農村振興課長、農政部次長を勤め97年の町長選で初当選。住まいは秋田市だが、現在は六郷町の借家で妻と次男と3人暮らし。