参院選の風を追う(3)

自民党現職・斉藤候補も仙北郡入り

自民の3県議、御法川信英代議士も応援(6月29日・火)

 第20回参院選が24日公示された。本県選挙区(改選数1)からは元アナウンサーで無所属の鈴木陽悦氏(55)=民主党、社民党推薦=、共産党県委員会常任委員の今川和信
氏(39)、自民党の現職・斎藤滋宣氏(51)=公明党推薦=の3人が立候補。それぞれ独自のコースを取って県内各地を遊説、来月11日の投開票に向けて17日間にわたる選挙戦
を展開している。3候補の戦いをレポートする。



 自民党の現職・斉藤滋宣候補(51)は29日、初めて仙北郡入りした。午前8時に山谷屮二協和町長に迎えられて運動をスタート。西仙北町、神岡町、南外村を分刻みで遊説し、夕方に大曲市入りした。現職だけに迎え入れた町村ではそれぞれの首長が選挙カーに同乗。さらに随行車には仙北郡選挙区選出の自民党県議・安杖正義、原盛一、大野忠右エ門の3氏も同行。加えて昨年11月の衆院選で自民党の村岡兼造氏と対決、民主、連合など非自民勢力の協力を得て初当選した御法川信英氏も応援に付くなど有権者には複雑で分かりにくい、それでいて重厚な運動体制となった。

 御法川氏は先月4日に保守系無所属の会派を解散し、4人の仲間と自民党会派へと合流し、今度の参院選での動向が注目されていた。

 西仙北町役場前と神岡町の建設会社前での演説会でマイクを握った御法川氏は「6年前に斉藤先生が参院選に出馬した時、父が応援させてもらった。そして今度は息子の私が応援することになった。6年間、地域のため秋田のため、日本のため仕事をしてくれるのは誰か。斉藤さんしかいない」と檄を飛ばした。

 西仙北町の役場前には70人ほどの職員と町民が集まった。斉藤氏は「三位一体改革で地方交付税、補助金が大幅カットされ地方には大変、難儀をかけてしまった。今年度は基金を取り崩して何とか乗り切ったが、来年もやったらどうなるか。我々地方出身の国会議員は一丸となって地方がなくなったら都会も国もなくなるんだとしっかり、予算の改善を主張していかなければいけない」と訴えた。

 選挙カーは小松隆明町長を乗せ、一分、一秒を惜しむような流れで走る。町議らが事前に動員をかけていたこともあって選挙カーが来ると次々と人が家の前に飛び出して来る。自民党が組織力を動員しての運動だけに斉藤氏は効率的な握手と声かけで名前と顔を売り込む。

 町中央公民館で昼食を取りながら「県議、町村の議員さん、それに町村長のおかげでどこへ行っても良くしてもらっている」といいムードで運動が展開されていることに気を良くし、にこやかに語った。しかし、年金問題に触れると「年金は今度の参院選の争点だ」と顔を引き締め、「年金は赤字を解消するため制度を改革した。いまやらなければどんどん赤字が膨らむ。いわば交通事故で人が倒れ、血を流している。そのためにはまず血を止めなければならない。それから頭を打ってないか、骨折してないか診なければならない。今回の改革はその一つでありベストではない。もっと改革して国民に安心してもらえる年金にしたい」と強調した。

 一方の御法川氏は斉藤氏の応援に付いたことに関して「斉藤さんは責任のある政治をやってくれる方だ。自民党、斉藤陣営から応援要請があったので仙北郡内3日間の運動に付くことにした。いろいろ批判もあるだろう。現に先ほどの会場では『裏切られた』との声も聞いた。批判はあるだろうが、それを打ち破るような政治活動を示して理解してもらう」と語った。

 選挙カーは先導車、随行車を入れて8台もの行列となった。出迎える人が10人前後の集団になると斉藤氏も選挙カーから下りて一人ひとりと握手。「よろしくお願いします」の声が弾んだ。御法川氏も出迎えの人々の間を駆け回って、支持を訴えた。神岡町の建設会社前では100人前後の演説会となるなど現職ならではの盛り上がりを見せている。