タニタなど3企業が活動成果を報告
エスアイアイ・マイクロテクノ、不良率削減で経済効果(3月16日・火)
大曲市小集団活動推進協議会(高柳恭侑会長)主催の「第12回小集団活動発表交流会」が15日、大曲地域職業訓練センターで開かれた。異業種間交流を深め、職場で取り組んでいる生産性の向上や顧客への満足度をどう高めるかなど小集団活動の成果を発表し、相乗効果を高めようとするもの。今回は体重計や脂肪計などの製造メーカーで知られる仙北町の「タニタ秋田」と主に携帯電話の液晶パネルを製造している大曲市の「エスアイアアイ・マイクロテクノ」、それにJR東日本大曲駅の社員がそれぞれの職場における小集団活動での成果を発表した。
会場には六郷町のレジーナ秋田支店や仙北町の秋田清酒、横手市の秋田ふるさと村、横手運送など地元企業だけでなく横手市からの企業も含め24社約90人の参加があった。はじめに高柳会長は「企業はまだ厳しい環境に置かれ、それをどう打破していくかと苦労している状態だ。その克服のヒントは机の上にあるのではなく、現場にこそある。アメリカはマニュアル主義だと言われているが、成果を挙げるには現場でのマニュアルを超えた工夫だと思う」と発表者の内容に期待を込めた。
これを受けて株式会社タニタ秋田の小集団活動グループ「千代の富士サークル」の半田真由美さんと高橋梢さんは「落検をなくそう」と題して発表。落検は完成品の出荷検査で不合格を出してしまうことで、過去1年間にその落検を調べたら10件もあることが分かった。その主なものが完成品に張るべきシールが貼ってないのと仕様違いだった。このことから半田さんら4人のグループは職場の現状把握に努め、思い込み作業や確認不足があることに気づいた。そのことからライン専用の仕様書を作り、必ず仕様書を確認することを習慣化し、落検をゼロとしたと報告した。
続いてエスアイアイ・マイクロテクノ社の「表示2職場くさなぎチーム」の竹村美弥子さんが「チャレンジアップ活動」として取り組んだ「偏光板貼り不良の削減」を発表。携帯電話の液晶パネルに使う偏光板貼りの不良率が高く、材料の手直しで仕損金額が増加したため、その改善に「くさなぎチーム」の8人は取り組んだ。チームは「従業員一人ひとりが考え・決定し・行動する」を基本に不良率をどう減らすかを話し合った。そして偏光板貼り機の掃除方法の見直しやクリーンルームでの作業とはいえ、目に見えないゴミもあり、それをどう削減するか、さらにはカッターの刃先の管理などに力を入れた。その結果、不良率も減って月額にして108万6500円の効果金額を生み、会社からグランプリ賞を受賞したと報告。会場から盛大な拍手が湧いていた。
そしてJR東日本大曲駅窓口の社員3人で構成するサークル「Mr.こまち」は「安いきっぷ下さい」をテーマに発表。窓口で秋田新幹線「こまち」の利用客から「どんなきっぷを購入すれば得なのか」と相談されることが多く、それを発売するまでに時間がかかっていたため、どう短縮するかを話し合い、アイディアを出し合った。その上で乗客に分かりやすい「得とくきっぷ」の案内を兼ねたきっぷの申込書を作成、専用のパンフレットスタンドに配置した。その結果、得なきっぷを乗客にも知ってもらい、申込書に記入してもらえるようになったことから窓口での案内時間も短縮され、スムーズなきっぷ発売が可能になったと報告した。
発表後、エスアイアイ・マイクロテクノ社の松浦巖社長、タニタ秋田の小野寺国栄品質システムグループリーダー、佐貫勝大曲駅副駅長が講評した。松浦社長は東京ディズニーランド社員のサービス精神に触れ、「社員の誰かに『あなたの仕事は何ですか』と尋ねると誰もが『お客さまに喜んでもらえる仕事をしてます』と答える。そしてディズニーのどんなイベントも案内できる」とその徹底したサービス精神を紹介し、「こういう視点こそ大事にすべきだ」と述べた。そして落検を無くそうと努力したタニタの発表に対して「会社の信頼に関わる大事な改善であり、その効果は計り知れない」と褒めた。佐貫副駅長はエスアイアイ・マイクロテクノの発表に対して「会社の収益改善につながるためにどうするかと努力した点が素晴らしいし、その職場のチームワークも素晴らしい」と称賛した。小野寺品質システムグループリーダーは大曲駅の発表に対して「なぜだと疑問に思うことが大事だ。そしてその対策を講じ、歯止めをかけるということも大事だ」と講評した。