大曲市制施行50周年記念式典

功労者、特別功績者、功績者表彰

音楽会で大曲市最後の記念式に幕を閉じる(5月16日・日)

 
厳かな雰囲気で挙行された市政施行50周年記念式典
小中学生、一般も含めた吹奏楽と合唱の演奏会

 大曲市制施行50周年記念式典は16日午前10時から市民会館で挙行された。50周年を祝うと同時に来年3月22日をもって周辺7町村との合併で大曲市としての市政施行記念行事は最後となる。式典は「音と光と水のまち大曲」を標榜するかのように最後は大曲吹奏楽団の演奏会、そして同楽団をバックに大曲農業高校、大曲、大曲西、大曲南中学校の吹奏楽団、それに大曲小、東大曲小、花館小、四ツ屋小、大川西根小の児童、さらに市民合唱団など合わせて274人による「音楽会」も開かれ、会場を埋めた約1000人の市民は「音楽のまちらしいフィナーレを飾った式典だった」と感動を受けていた。

 同市は昭和29年(1954年)5月3日、大曲町、花館村、内小友村、大川西根村、藤木村、四ツ屋村の1町5村の合併で誕生、翌年30年に角間川町が編入した。

 50周年記念式典では高橋司前市長(75)=福見町=と前県農業協同組合五連会長の小松正一氏(80)=内小友=がそれぞれ第9号、第10号功労者として表彰された。また、首都圏大曲会代表世話人として活躍している元朝日テレビアナウンサー・棟方宏一氏(65)=横浜市在住=を特別功績者として表彰した。さらに「保健衛生振興」で熊沢ヤヱ氏(78)=大花町=、「教育文化振興」で高橋武三氏(77)=花館上町=、「地域振興福祉」で川越武彦氏(75)=藤木字平一本木=、「社会体育振興」で小原純一氏(73)=日の出町2丁目=、「商工業振興」で石川勝三氏(72)=中通町=、「地域農業振興」で児玉協三氏(68)=四ツ屋字古道=、「地域医療振興」で下山維敏氏(68)=福住町=の7人を「功績者」として表彰。同時に「芸術文化活動」で大曲吹奏楽団(古家雅浩団長・団員74人)、「地域活性化活動」でNPO法人大曲花火倶楽部(賢木新悦会長・会員80人)、「環境美化活動」で秋田修英高校福祉活動部(細部育美部長・部員36人)が特別表彰として感謝状が贈られた。

 栗林次美市長は受賞者一人ひとりの名前を読み上げ、「各氏、各団体のみなさまのこれまでのご労苦、ご努力に対し、市民の皆さまと共に厚くお礼を申しあげ、その功績に対して心から敬意を表する」と礼を述べた。同時に「大曲市はかつての舟運から鉄道、そして新幹線、高速道路をはじめとする高速交通網に至るまで人の往来で発達してきた。交通の要衝という地理的な条件と共に他を受け入れる柔軟な住民気質、包容力で発展してきた」と市民の個性も強調。併せて来年3月22日の合併で約10万人の「大仙市」誕生となるが、「今年度予算は子育て、教育、保健医療、福祉、施設のバリアフリー化など住民生活に密接に関わる分野を重点的に進め、同時に農村部とまち部との均衡ある発展に配慮し、住民の目線、住民の側に立って、住民と一緒に汗を流すという姿勢、そして合併後の中心地区としての自覚を持って市政運営を推進したい」との方針を示した。栗林市長式辞に続いて仲村力夫議長が祝辞を述べた。

 式典には西村哲男副知事、御法川信英衆院議員、それに大曲市選出の辻久男、渡部英治両県議、仙北郡からも大野忠右エ門、原盛一県議、そして横手、湯沢、男鹿、鹿角市長ら多くの来賓が詰めかけた。

 功労者表彰を受けた高橋前市長は「市長に就任した時は市の公債比率は18.7%で、借金だらけだった。このため16年間かけて財政を建て直し、健全財政とまちの基盤整備に力を入れた。住み良さランキングでナンバーワンとなれたのも市職員が一生懸命やってくれたおかげであり、感謝している。アドバイスしてくれた議会にもお礼を述べたい。任期中、最も嬉しかったのはこの市民会館が上棟した時でこれからも音楽、演劇を通じて人々の融合の礎として使われることを祈りたい」と謝辞を述べた。小松氏は「大曲市の功労者に選ばれたとの連絡を受けた時はビックリした。大曲市に何の功績を残したかと反省もし、忸怩たるものもあった。農協五連会長に就任した時、厚生連が運営している組合病院で黒字だったのは仙北と北秋の二つの病院だけで他は大変な赤字経営だった。それを何とか黒字に転換しなければならないと院長、事務長、看護師長らに苦労をかけながら何とか黒字に転換した。これがせめてもの自分の慰めだと思っている」と五連会長時代の思い出を語った。そして「農村はこれから大きく変わる。それがいい方向に変わることを念願しているが、合併後の大仙市も農業都市として輝かしく発展するよう工夫を凝らしてもらいたい」と訴えた。

 特別功績者、功績者表彰後、受賞した8人は一人ひとりマイクの前に立って謝辞を述べて記念式典の幕を閉じた。

 休憩後は音楽のまちらしい「音楽会」となり、始めに大曲吹奏楽団が「テイクオフ」と題したマーチと井上陽水の「少年時代」を元大曲小校長の坂本昌さんの指揮で演奏。続いて吹奏楽団と合唱団の合同演奏となり、小中学生、高校生、それに一般市民も加わった247人の大編成で「大いなる秋田より第3楽章『躍進』」と大曲市民の歌「若い街」、さらに「トウモロー」が演奏された。会館いっぱいに響く、吹奏楽、それに合唱団の声。会場を埋めた聴衆は「大曲市として50年の歳月を刻んだ歴史は来年の合併で幕を閉じることになるが、それにふさわしいフィナーレの演奏だった」と感動していた。

 式典終了後、グランドパレス川端で開かれた祝賀会も500人を超す市民で賑わった。

 表彰者の功績内容は次の通り。

 ◇功労者第9号=高橋司氏(75)。1961年県教育庁任用、73年初代文化課長などを歴任し、80年、大曲市教育長、83年、市助役を務めた。そして87年10月の市長選で初当選。第5代大曲市長に就任し、2003年まで4期16年にわたって市政発展に貢献した。清廉潔白で開かれた市政運営を目指し、その間、市民会館の建設、市立大曲病院の直営化と移転改築、さらに国県施設の誘致などで実績を挙げ、豊かさを実感できる文化都市づくりと交通の利便性の向上に努めた。そして3年連続で住み良さランキング日本一に評価されるなどの成果を残した。また大曲仙北広域圏の中心都市としての責務と地方分権社会における行財政基盤強化の必要性から、現在進めている合併協議会の基礎作りにも指導力を発揮した。福見町11番23号。

 ◇功労者第10号=小松正一氏(80)。1941年、旧制秋田中学卒業後、農業後継者の若きリーダーとして頭角を表し、63年に内小友農協組合長に就任。98年にはより強固な経営基盤の確立を目指して、仙北一円を範囲とする全県一の広域合併農協「秋田おばこ農協」誕生に尽力し、その初代組合長を務めた。さらに99年にはJA秋田五連会長に就任。地域農業の振興と農家経営の安定に力を入れた。また51年内小友村議に初当選後、大曲市議2期を経て67年には県会議員に初当選。95年まで通算5期20年にわたって地方自治の発展と住民福祉の向上に努めた。80年、県自治功労表彰、85年藍綬褒章、99年全国農業協同組合中央会農協功労表彰、03年、勲四等旭日小綬章を受章している。内小友字宮南52番地。

 ◇特別功績者=棟方宏一氏(65)。大曲市須和町出身で、テレビ朝日アナウンサーとして1966年から「桂小金治アフタヌーンショー」、73年からは「黒柳徹子13時ショー」、さらには皇室番組を担当するなど活躍。89年に首都圏在住の大曲市出身者の会「首都圏大曲会」の設立から現在までの16年間、同会の代表世話人として幅広い人脈を通して会の運営に尽くしている。横浜市在住。

【大曲市功績者】

 ◇保健衛生振興▽熊沢ヤヱ氏(78)=大花町=。1977年市保健推進員に就任、各種検診の受診推奨に努め、92年からは同連合会長として市民の健康維持増進に力を入れた。また82年から市更生保護婦人会副会長、89年には市結核予防婦人会長、市健康づくり推進協議会委員、2002年からは市地域婦人団代連合会長を務めるなど幅広く活躍している。

 ◇教育文化振興▽高橋武三氏(77)=花館上町=。1947年から教師として奉職。特色ある理科、音楽教育に力を入れ、83年県教育庁南教育事務所長を経て、84年大曲市教育長に就任。以来3期9年間にわたって市教育行政の推進に尽力。90年全国教育長功労者表彰、2001年勲五等双旭日章を受章。現在も公民館の歌唱講座を通して生涯学習活動を展開するかたわら、講演活動もしている。

 ◇地域福祉振興▽川越武彦氏(75)=藤木字丙一本木=。1965年に民生児童委員に就任、長年地域福祉活動に献身的に取り組み、82年には県南ふくし会理事、92年大曲保育会理事、93年藤木地区社会福祉協議会長、99年市社会福祉協議会監事として社会福祉の増進に努めた。2001年からは民生児童委員協議会長として市の民生と福祉の安定に努力している。

 ◇社会体育振興▽小原純一氏(73)=日の出町2丁目=。1966年市体育指導委員に就任。専門であるバスケットボールの普及と振興に尽力し、76年には市バスケットボール協会長、86年市スポーツ少年団本部長を歴任。95年からは市体育協会副会長として社会体育活動の振興に努め、現在も県グラウンドゴルフ協会副会長、市体育協会顧問として活躍している。

 ◇商工業振興▽石川勝三氏(72)=中通町=。1963年から石弥合資会社、石弥不動産、(株)大曲パーキングの代表者として家業に専心するかたわら、84年には株式会社大曲スポーツセンター代表取締役に就任。そして93年市商工会理事、97年初代大曲商工会議所会頭として商工業の振興に尽くした。また市教育委員、市消防団長を歴任したほか、現在も秋田ふれあい信金理事、社会福祉法人県南ふくし会理事長として活躍している。

 ◇地域農業振興▽児玉協三氏(68)=四ツ屋字中古道=。1975年から連続10期約30年にわたって市農業委員を務め、87年からは同会長として農業振興に大きく貢献している。また市都市計画審議委員、仙北地区農業委員会会長としても貢献している。

 ◇地域医療振興▽下山維敏氏(68)=福住町=。東北大学医学部付属病院、大館市立総合病院内科勤務を経て、1973年に下山胃腸科内科医院を開業。82年に市医師会理事、86年大曲仙北学校保健会会長、2000年市健康づくり推進協議会長、2001年介護保険導入に伴い介護認定審査会長などを歴任。さらに2000年から市医師会長として地域医療の振興に力を入れ、現在は広域医療推進のため合併した大曲仙北医師会初代会長として活躍している。

【特別表彰(感謝状)】

 ◇芸術文化活動=大曲吹奏楽団(古家雅浩団長・団員74人)。同楽団は1979年、地元の音楽愛好家で結成、以来年2回の定期演奏会を開催。95年から3年連続で全国吹奏楽コンクールで金賞を受賞するなど東北ではトップレベルの楽団として活躍している。

 ◇地域活性化活動=NPO法人大曲花火倶楽部(賢木新悦会長・会員80人)。同倶楽部は1991年市民有志で設立され、92年から現在まで「新作花火コレクション」を開催し、花火を生かしたまちづくりの推進に努めている。2002年にNPO法人認証後、駅前の空き店舗を利用して駅前商店街の活性化につなげたいと大曲花火屋を開店、さらに花火鑑賞士の認定事業などユニークな活動に努めている。

 ◇環境美化活動=秋田修英高校福祉活動部(細部育美部長=3年=、部員36人)。同部は1990年JRC部として6人で発足、福祉活動部と改称後は1日も休むことなく各施設への労力奉仕、友愛訪問、街頭募金活動などを展開。さらに2001年からは大曲駅前の横断地下道のクリーンアップに取り組み、地域の環境美化に大きく貢献している。