秋田県文化功労者表彰

6人と1団体表彰

大曲市の小松氏、神岡町の細谷氏も(11月6日・土)

  秋田県は04年度の文化功労者表彰式と県民栄誉章顕彰式を2日、県正庁で挙行した。文化功労表彰は1956年に創設され、県内各市町村、文化団体などからの推薦を受けて選考している。今年は6人と1団体が文化功労者として表彰された。またアテネ・パラリンピックの男子マラソンで金メダルを獲得した横手市出身で、東京都在住の高橋勇市選手(39)に県民栄誉章顕彰者として表彰した。

  大曲市からは内小友宮南の小松正一氏(80)が農業の振興・発展で、仙北郡からは神岡町神宮寺字中瀬古川敷の細谷昭雄氏(77)が民生の安定・向上でそれぞれ文化功労表彰を受けた。
 
小松正一氏
細谷昭雄氏

  ◇小松正一氏=1963年から98年まで、大曲市内小友農協組合長を務め、99年から4年間はJA秋田五連会長として本県農業と農村の振興に尽力した。食料自給率の低下や担い手不足と高齢化、農産物価格の低迷に加え、食の安全・安心など国民の食料、農業への関心が高まり、本県としてもこうした変化に迅速に対応していくことが要求されてきた中で、時流を捉え中心的役割を果たすJAグループとして農業戦略とその推進体制の整備方向を「JA秋田農業戦略21」としてまとめ推進してきた。

  さらに98年には仙北郡の全JAの広域合併による米販売高日本一を誇る「JA秋田おばこ」の誕生に尽力した。また連合会組織の改革にも取り組み、2000年に県共済連と全国共済連、02年には県経済連と全農との統合を実現させ、県信連も03年に経営管理委員会制度の導入とともに農林中央金庫との統合を方向づけるなど組織強化と改革に卓越したリーダーシップを発揮した。

  加えて介護など高齢化問題が営農や生活に及ぼす影響の大きさを見据え、介護支援専門員やJA助け合い組織の育成、ホームヘルパー1級研修の実施など「健康で心豊かなくらし」を目指した地域保健活動・予防強化にも力を入れた。1966年から通算5期、県議会議員として県政発展と地域振興にも貢献した。

  ◇細谷昭雄氏=昭和40年(1965年)代の高度経済成長期には京浜地区を中心とした大型プロジェクトに要する労働力として、本県の農業従事者が建設現場などに大挙して就職、ピーク時の71年には7万人にも達した。66年以降、過酷な労働と家族との離散状況が続くいわゆる出稼ぎ問題に取り組み、現在に至っている。

  この間、出稼ぎ者の健康問題や安全就労、処遇改善を図るため、首都圏、京阪神方面まで出稼ぎ就労現場を訪問し、事業主らに対する要望活動を粘り強く重ね、労働条件の改善に努力した。また半年も家を離れる出稼ぎ者と留守家族の絆に心を砕き「ふるさと情報」や「児童の作文集」を出稼ぎ者のもとに送付することを市町村に呼びかけ、留守家族からの相談にも親身になって応じるなど出稼ぎ者が遠隔地で安心して働けるよう尽力した。

  加えて労災事故の発生防止・認定のための救済活動や賃金不払いの国の立て替え制度の実現にも努力し、行政・事業主と折衝を行い、多くの賃金不払いに解決に導いた。
  さらには就労前はもとより就労中の健康診断の実施にも国の支援制度の創設を働きかけるなど出稼ぎ者の健康問題にも取り組み、一貫して出稼ぎ者の支援に尽力した。