田沢湖町長選

12日に告示=無投票の公算が大

佐藤町長「町村合併果たす」と4選出馬へ(10月8日・金)

  任期満了(11月4日)に伴う田沢湖町の町長選は12日告示され、17日投開票が行われる。同町は現在、角館町、西木村と合併協議が進められており、来年3月28日をめどに新市「仙北市」の誕生を目指している。このため、当選しても残された任期は約5カ月間しかない。佐藤清雄町長(72)は6月定例議会で4選目指して出馬を表明。ほかに動きはなく、佐藤氏の無投票当選の可能性が高い。

  佐藤町長は7日、町役場で共同会見に応じ、「町は今、合併協議を進めており、それを果たす事が自分に与えられた仕事だ」と出馬の動機を述べた。そして合併後の新市の市長選に関しては「合併を控えており、まだ言える状態ではない」と明言を避けた。その上で「残された任期は少ないが現在、国交省と県、町とで取り組んでいる田沢湖高原地区の整備事業やスポーツセンターの改築、スキー場の再生、担い手育成のための基盤整備事業などをしっかりとやりたい」と抱負を語った。

  一方で新市の名称が「仙北市」となったことに対して名前の撤回を求める声もあるなど住民からの批判に対しては「コメントするようなことは控えたい」と述べながらも「田沢湖の名はなくしてはならないと外部からも盛んに言われた。名前は時間をかけて議論し、その流れの中で決定した。田沢湖という名だけは残した」と語った。合併後の田沢湖町は仙北市田沢湖生保内など大字は残される。

  佐藤町長は田沢湖駅前でタクシー会社を経営(現在は妻・セイ子さんが社長)するかたわら政治の道を志し、1965年(昭和40年)9月から町議7期務めた。そして町議を辞任し、92年(平成4年)10月の町長選に出馬、三つどもえの戦いで現職を破って初当選した。2期目は新人2人と返り咲きを狙う元町長と4人で議席を争う混戦となったが、佐藤氏が圧勝。3期目は無投票当選だった。気さくで庶民的な性格で、町民に親しまれている。「楽しみと言えば朝4時ごろ起きて駒ヶ岳へ登ることだ。今年は3回しか登ってないが、夜明けの山頂から町を眺めた時ほど気持ちのいいものはない」と趣味を話した。

  この12年間、農業基盤整備事業に力を入れ、現在も下田沢地区、黒倉堰地区など4地区で事業面積635ヘクタールの担い手育成基盤整備事業を実施している。また用排水路や農道、集落道の改良など農村環境整備も実施している。

  さらに福祉医療センター、町民浴場「東風(だし)の湯」の建設、97年3月の秋田新幹線開業に合わせ約8億円の事業費をかけて田沢湖観光情報センター「フォレイク」及びJR田沢湖駅(JR負担1億3000万円)を建設。斬新な駅舎は観光を産業とする町のイメージアップにつながった。さらに昨年4月には老朽化していた駅前の町立田沢湖病院を歯科診療所、健康増進センターも併設した病院へと改築するなどハード面での整備に力を入れた。総事業費は約35億6000万円だった。

  現在、国交省と県とで取り組んでいる田沢湖高原地区整備は国民宿舎「駒草荘」跡地を利用して町が「自然ふれあい温泉館」を、県自然保護課が「駒ヶ岳情報センター」を、国交省が「火山防災ステーション」を約12億円かけて建設しているもので、来年完成の予定。

  町長以外の主な公職は全国森林レクリエーション協会副会長、県自然公園連絡協議会会長、仙北郡町村会会長など。自宅は田沢湖町生保内字源左エ門96番地。最終学歴は生保内高等小学校。

  同町の有権者は9月2日現在で男4932人、女5596人の合わせて1万528人。