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大曲市で防犯診断パトロール

巡回した防犯設備士、無防備さを次々指摘(10月14日・木)

  防犯診断をする佐藤さん(中央)全国地域安全運動が実施されているのに伴い大曲警察署は13日、大曲市防犯協会や防犯指導隊、市職員と共に朝日町の住宅街で防犯診断パトロールを実施した。パトロールには国家資格である「防犯設備士」の資格を持つ同市高関上郷のキーロック大曲経営・佐藤宏さん(51)も同行。佐藤さんは訪れた家の勝手口などのアルミサッシのドアに使われている錠をチェックしながら「こうした形式の錠はプロの手にかかると開けるのに5秒もかからない」と注意したり、庭の植木を守るために作った鉄パイプの屋根を見ては「これを足場にしたら二階に簡単に上がれる。ドロボウからお礼を言われるようなものだ」と不備を次々と指摘、防犯上のアドバイスをしていた。

  このパトロールは同署管内における空き巣や忍び込み被害、それに車上狙いの被害防止のため、住民にカギのかけ忘れ防止と自主防犯意識の高揚を図ろうと初めて実施した。

  防犯協会員や市職員ら15人は午後2時50分に大曲駅前交番に集合し、4人の警察官と朝日町の町内会長・三浦久雄さんと共に警ら隊と防犯診断の二手に分かれて巡回した。

  警ら隊は町内の一軒、一軒を巡回しながら、オレオレ詐欺や架空請求、車上狙いの注意を呼びかけるチラシを配布。一方の防犯診断グループは防犯設備士の佐藤さんを伴い三浦さんの案内で事前に協力を求めておいた民家や店舗20軒を訪ねた。

  佐藤さんは訪れた家の家族と共に玄関から裏口まで入念にチェック。玄関の郵便受けのふたを開けると「この郵便受けのふたから覗くと家の中が見えます。しかもここから針金のような道具を使うとこの引き戸は簡単に開けることができる。郵便受けから家の中が見えないよう工夫して下さい」とアドバイス。

  さらに裏口に回ってアルミサッシ戸の錠を見て「これならプロの手にかかったら開けるのに5秒とかからない」と指摘。警視庁がピッキング防止の錠として認定したPC認定錠に交換するよう勧めていた。PC錠として金物店などで販売され、シリンダーを交換するだけだが、普通の錠に比べ2割ほど高くなるという。佐藤さんは「PC錠を使われると簡単には開かないため、プロでも侵入を諦めてしまう」とその性能に太鼓判を押した。

  さらに風呂や台所セットなどを販売してる店舗では店の看板を支える鉄骨の枠組みを見て「まるで表にハシゴを置いているようなもので、どうぞ二階に上がって下さいと言っているようなもの。鉄骨を波トタンとかで囲んで下さい」とアドバイス。指摘を受けた店の人は「盗みに入られたら怖い。本当に参考になりました」と感謝していた。

  同行していた署員は「都会ではピッキング被害が横行したため、一般家庭もシークレットの面で意識改革が進み、防犯への警備が厳重になった。このため空き巣も無防備な地方に目を向けるようになった」と警告。佐藤さんも「都会ではアパートのカギだって、自分で買って管理する時代。錠も簡単には開かないよう改良されている。盗みに入られてしまってからでは遅い」と注意していた。

  同署管内の9月末現在までの車上狙いの発生は52件で、自宅敷地内で被害に遭ったのはそのうち24件だった。しかも無施錠が75%だった。また空き巣の発生件数は14件で、前年同期に比べ25%増と急増している。忍び込み発生も16件で、こちらも23%増と悪化している。いずれも無施錠で家の中に入られた例が多かった。