1台当たりの損失時間は5分減少
方面別駐車誘導=協力的で効果はあったと評価(10月22日・金)
大曲花火渋滞対策検討会(秋田大学土木環境工学科講師・浜岡秀勝委員長)の第8回目の検討会が21日午後から、大曲市立図書館会議室で開かれた。さる8月28日の花火大会当日は過去最高の70万人の人出を記録した「大曲の花火」。国交省湯沢河川国道事務所では大会当日の車の激しい渋滞を少しでも緩和したいと昨年11月から検討会を開き、今大会では▽大会来訪車両の方面別駐車の誘導▽大曲西道路を活用した新規アクセスルートの確保▽通過交通に対する迂回情報の提供▽ホームページ、携帯電話サイトからの情報提供▽パーク&シャトルバスと鉄道利用の試行実施などを施策した。今回はその施策結果を資料にまとめ、意見交換した。
検討会は同事務所の呼びかけで開かれ、道路管理者側として県仙北地域振興局建設部、大曲市建設交通部、日本道路公団横手管理事務所、そして市の花火大会関係職員と民間関係者、それに大曲署、東日本旅客鉄道、羽後交通社員など15人で構成されている。
まず国交省のまとめた資料によると、大会当日の午前7時から午後7時までの国道13号、105号、それに大曲田沢湖線、須和町戸蒔線など主な路線で確認された車の流入量は4万4053台で、昨年に比べて2844台、約9%増えた。一方、大会終了後の主な路線で集計された市外への流出台数は3万1007台だった。
しかし、実際の車の流入量はもっと多く、テントを持参して大会数日前から入り込んでいる車も含めると市の積算では約7万4000台となっている。そのうち約1600台がバスだという。
検討会での報告では大会当日、秋田自動車道大曲インターチェンジから国道105号に入って会場へと向かう車で午前10時ごろから渋滞が始まり、角館町方向からは午後4時ごろから渋滞となった。国道13号は大会開始前、目立った混雑はなかったが、旧国道13号の川目から飯田、日の出町は市街地へと向かう車で正午ごろから渋滞が始まった。
一方、大会終了後では国道13号、105号とも激しい渋滞となり午前2時から4時ごろまで慢性的に渋滞が発生し、車の動きがストップした。
大会当日、マイカー利用者からアンケートで回答を求めた結果、花火大会の開始前は67%が「混雑してなかった」と答えたが、大会終了後の帰りとなると6割近くが「混雑していた」と評価した。
こうしたデーターを基に今大会で実施した道路交通対策で効果が確認された点では大会来訪車両の方面別駐車への誘導に関しては約半数が「離れた駐車場を利用」「帰る方向に近い駐車場を利用した」と協力的だった。しかし、車の渋滞は例年と同程度となり、効果が発揮されない面もあったと分析している。特に秋田自動車道大曲インターチェンジからの国道105号は大会終了後、大曲大橋まで激しい渋滞が発生したとしている。
ただ、渋滞による車1台の損失時間を計算した結果、昨年は49分だったのが今年は44分となり、5分間、10%の減少となったとの報告があった。
一方、ホームページでの情報提供に関してはマイカー利用者の約40%がその存在を認知し、大会前日は約6500件の1日最高のアクセスとなった。しかし携帯サイトでの認知度はマイカー利用者で約17%と低かった。ただ、携帯サイトから流した「駐車場満空情報」「大曲市周辺渋滞状況」はマイカー利用者に有効だったというデーターは取れた。 また通過交通に対する迂回情報の提供では大型貨物車の交通量が減少するなど効果は確認された。さらに大曲西道路飯田高架下を駐車場としたのも会場周辺の慢性的な駐車場不足に寄与したと評価した。
初めて採用した横手市の秋田ふるさと村の駐車場を利用してのパーク&シャトルバスと鉄道利用の試行はモニター232人(95台)が参加、約8割が「渋滞によるストレスを感じなくて済む」とおおむね好評だった。
会議に入ると会場から離れた場所へ駐車を誘導した方面別駐車に関しては「想像を超えた人出となったが、大会前の渋滞への苦情も少なく効果はあったと思う」(大曲市、大曲警察署)と評価した。一方、秋田自動車道大曲インターチェンジ管理者からは「ブースでの料金受け取りは通常1人でやっているが、大会当日は2人で対応した。交代要員も含めかなりの人を動員したが、料金所の能力にも限界がある」と渋滞の一因となったことを認め、ノンストップで料金所を出られるETCの普及に力を入れたいと述べた。
だが、料金所を出ても国道105号は渋滞で車の流れがストップ。内小友から大川西根周辺の民間の駐車場はスペースに余裕があったが、車の誘導や案内がなかったため利用されなかったり、満車になる前に交通規制がかかって使われなかったなどの問題点も洗い出された。また路肩駐車も国道105号の渋滞の原因になったとの指摘もあった。そして今後は渋滞した区間とカ所の原因を突き詰めることが必要だと検討会を終えた。