仙南村も閉村式

音楽で48年の歴史に幕

松田村長「心のよりどころだった」と村に感謝(10月24日・日)

  美郷町誕生に向かって仙南村では24日午前9時半から「グッドラックSENNAN」の開催に続いて同10時半から「閉村式」を村総合体育館「リリオス」で開いた。大曲市仙北郡内の市町村長らを来賓に約1300人の村民が集い、「仙南村」としての48年の歴史に幕を下ろした。

  グッドラックは別れのあいさつ。仙南消防太鼓の演奏で開幕し、村教育委員長の照井成一さん、仙南中学校生徒会長の東海林良太君、地域づくりマスター会代表の高橋猛さん、静岡県在住で仙南村ふる里会長の久米文雄さん、村在住の主婦を代表して木村とも子さんの5人が、道の駅せんなん支配人の渋谷聡さんを司会者にステージで「村への想い」をそれぞれ語った。

  大人たちは幼いころ山本公園で野球をした思い出や墓場が遊び場だったと報告し「がき大将がいて、遊びのリーダーとしてまめ役となり、情報もいっぱい持っていて、そのがき大将が地域の人づくりの役目を果たした」と昔を懐かしんだ。ふる里会の久米さんは「村の余りに大きな変化にビックリしている。後三年駅は昔はにぎわったものだが、今は無人駅となって寂しい」と語りながらも「美郷町となっても東京での仙南ふる里会の名前は変えない」と愛着を示した。仙南中の東海林君は「この村に生まれ育ってまだ15年だが、この村と歩んだ15年は自分の宝だ」と訴えた。司会の渋谷さんが「誇りを持ってこの村を閉ざし、夢を持って美郷町を迎えよう」と締めくくると、会場からは大きな拍手が沸いた。

  続いて閉村記念式典へと移行。ステージには松田知己村長をはじめとする村3役と教育長、それに伊藤光明議長と本間智県仙北振興局長が並んだ。松田村長は「少子高齢化の進展や地方分権への対応、地方財政のひっ迫などを背景に、選択した合併であるが、先人がそして今を生きる皆さまが汗を流して築き上げた村を閉じることには寂しさも感じる」と述べた。そしてこの48年間に誕生した6人の村長の業績を称え、「村を育んできた温かい村民意識が『ことっとぬぐだまる』村の気風を育てた」と語り、「心のよりどころとしてきたこの村の良さを理解し、美郷町の発展の礎としたい」と呼びかけ、「心豊けき仙南村よ、本当にありがとう」と感情を込めて式辞を読み上げた。

  住民3人が寄せた手紙が読み上げられた。「さようなら仙南。たくさんの思い出ありがとう。私たちを育ててくれてありがとう」。仙南中学生の寄せた手紙にソッと涙ぐむ村民の姿もあった。

  そして「雁(かり)の里コーラス」のお母さんたちが「時代」と「世界がひとつになるまで」を歌い、最後は仙南中学校吹奏楽部と全校生徒、それにコーラスグループが秋田県民歌と仙南村歌を合唱。感動的な音楽で村の歴史の幕を閉じた。村の旗が降ろされ、松田村長に手渡された。

  同村は1956年(昭和31年)9月、飯詰村、金沢西根村が合併して誕生。さらに58年4月、横手市金沢の一部が分市合併して現在の仙南村となった。