物流合理化、米・大豆乾燥調整施設竣工
全国トップクラスの米低温保管施設=JA秋田おばこ(10月26日・火)
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JA秋田おばこ(澁川喜一組合長)が大曲市四ツ屋切上地区に建設を進めていた「品質向上物流合理化施設(おばこライスターミナル)」と「米・大豆乾燥調整施設(おばこライス・大豆センター)」の竣工式が26日午前10時から現地で挙行された。おばこライスターミナルは出荷された米を粒選別機、石抜機、色彩選別機、均質化装置などで品質のグレードアップを図り、自動低温ラック式保管装置で集中管理し、品質・食味の保持と消費者へ安定供給する施設。ライス・大豆センターは米と大豆を自然に近い状態でゆっくりと乾燥する施設で、高品質な玄米・大豆の安定確保と安定出荷が図れる。この2つの施設の活用で「秋田おばこ米」ブランドの確立と地域農業の振興に大きく貢献するものと期待されている。
竣工式には栗林次美大曲市長をはじめ仙北郡内の町村長、県議ら来賓、JAおばこ、工事関係者ら約200人が参列。神事で施設運営の安全を祈願した。続いて総合宴会場「フォーシーズン」で挙行された式典で、栗林市長は「高度な機能を兼ね備え国内で最大といわれる施設は食の安全の確保や高品質の生産拡大へとつながり、消費地との信頼関係を深め、大曲仙北が質量とも日本一の米生産地として認知されるものと確信する」と祝辞を述べた。澁川組合長は両施設を「JA秋田おばこの米販売戦略の拠点となる待望久しい施設だった」と支援のあった国、県をはじめ大曲市仙北郡内14市町村へ礼を述べた。
ライスターミナルは03年6月に着工し、今年3月に完成した。鉄骨一部二階建てで、奥行き約105メートル、幅約71メートル、高さ約30メートルの巨大な構造物。面積は約4870平方メートル。自動低温ラック式保管施設で、生産者から集荷された米を1トン詰のフレコンバック(樹脂製の袋)に詰め、1個1個を低温で集中管理する。玄米の収容能力は9600トン(16万俵)。低温保管施設としては全国トップクラスとなる。しかも、袋が積み重ならないよう立体駐車場のような棚置き方式の保管形態で、消費者に常に自然の風味を生かした米を提供できる。また荷受け時に分析診断施設で食味値・整粒歩合など農家個々のデータを分析することも可能で、営農支援システムにもなる。
一方のライス・大豆センターは今年6月30日に着工。鉄骨二階建てで、約1791平方メートルの大きさ。米は1283トン(180ヘクタール)、大豆なら168トン(84ヘクタール)の乾燥調整能力を備える。米は主に同市四ツ屋と花館、それに中仙町清水の農家が受益者となる。大豆は同地域に加え、仙北町横堀地区の農家が受益者となる。
施設は立体自動倉庫の方式を取り入れ、1トン単位で管理できるラック乾燥システムとなっている。荷受け、乾燥、調整、出荷までの加工履歴を明確にし、各機械の穀物の残留レスと異物が混じるのを防止するシステムとなっており、消費者に安全・安心と高品質の商品が供給できる。さらに外気温度プラス3〜5度の低温でゆっくりと自然に近い状態で乾燥するため食味を損なわず、胴割れの心配もない。
施設の完成・稼働で稲作と大豆を組み合わせた効率的な土地利用型農業の展開、それに有機質100%の肥料「おばこロマン米の精」を使ったこだわり米の生産拡大を農家に求め、売れる米のブランド化でおばこ農協全体の販売力の向上を図りたいとしている。一方で大豆は転作作物として栽培面積が急激に増えており、その処理が追いつけなかった面もあり、乾燥施設の完成は周辺農家にとっても期待が大きい。
ライスターミナルは建設費約18億9153万円。ライス・大豆センターは約6億874万円。関連事業を含めた総事業費は約28億199万円。国及び県、それに大曲市仙北郡内各町村からの補助を受けて事業を行った。