神岡町の休耕田
アメリカアゼナが群生=除草剤に抵抗性の種類も(9月14日・火)
神岡町神宮寺の休耕田が紅葉した植物で一面の赤茶色に染まっている。まるでペルシャジュウタンを敷いたような感じだ。だが、「きれい」と風情ばかりを楽しんではいられないと警告するのは野草の生態に詳しい、県自然保護指導員で町教育委員会社会教育指導員の佐々木昭元さん(72)。
植物の正体は北アメリカ原産でアジアに帰化したアメリカアゼナ。日本では1936年に兵庫県西宮市で採集されたのが最初で、現在では北海道から沖縄まで広く分布し、水田や湿った畑、道端に繁殖しているという。問題は水田の除草剤に使われるスルホニルウレア系成分に抵抗性を示す生物型が発現していることで、佐々木さんは「こんな群生は初めて見た。見た目にはきれいだが、生存競争の相手がいないと我が世の春とばかりに面積を広げるはず。刈り取って抹殺しないといけない」と注意する。
場所は特別養護老人ホーム「愛幸園」向かいの水田。休耕した三角形の田んぼ5アールほどの面積に一面に群生している。茎の長さは30センチほどで一年草。白い小さな花を付けている。
この植物に関しては、大曲市四ツ屋の東北農業研究センター水田利用部「雑草制御研究室」でも「除草剤に抵抗性がるかどうかは研究してみないと分からないが、抵抗性がなくてもタネの数が多ければその中に抵抗性を持っている植物も含まれている可能性はあり、将来、蔓延する温床にはなるだろう」と話す。そして「これまでの研究の結果、水稲に紛れ込んでも減収にはならないが、コンバインで刈り取ると機械の歯に絡んで収穫の邪魔になる。最近の新しい除草剤には抵抗性の植物にも効く薬も開発されており防除は可能だ。労力の兼ね合いもあって、放っておいていいかは判断が難しいが、できれば刈り取って燃やしてしまうのがいいかもしれない」と話す。