大曲仙北合併協議会

太田町の基金巡ってまた紛糾

基金持ち込みそのものも辞退と強硬論=継続審議に(9月22日・水)

  大曲市とその周辺7町村の合併を協議する「第15回大曲仙北合併協議会」は22日、仙北町のふれあい文化センターで開かれた。今回も8月25日の協議で継続審議となっていた太田町の「まちづくり基金」6億円の取扱いを巡って、市町村長会でまとめた調整案を基に妥協する道を模索しようとしたが、調整も歩み寄りもないまま、三度目の継続審議となった。

  会長の栗林次美大曲市長は「それぞれの市町村議会で議論したと思うが、今日のこの協議会で基金の取扱いを決定したいので協力を願いたい」と切り出した。これに対して西仙北町の議会代表委員が「民間委員も加えて議員全員とも話し合った。市町村長会でまとめた調整案には敬意を表したいが、特定の地域のために基金を設けるとなれば、財産は新市に持ち寄るとする合併の理念に反するもので、到底承認できない」と口火を切った。

  これを受けて太田町の議会代表委員が「基金は目的を持って積み立てたもので、町民の財産であり、町民のために使うべきものだ。しかし、調整案は市町村長会で決めたものであり、その結果、この協議会で全会一致で承認してくれるものであれば仕方ないが、太田町だけが突出し、迷惑を掛けているとすれば基金の持ち込みそのものも辞退することで検討させてもらいたい」と反論。協議会は感情的なしこりを残す雰囲気となった。このため会議は1時間以上も休憩し、市町村長会で非公開で話し合われた。

  しかし、市町村長の話し合いでも決着が付かず、栗林会長は「調整案は会としてギリギリのものとして詰めたものだ。多数決の原理も考え、採決で決めたいと思うが」と提案すると中仙町の議会代表委員から「採決はしこりを残す。譲り合うものは譲り合い、妥協点を見出すべきだ」と話し合いが求められた。太田町の議会代表も「太田町の基金6億円がこの協議会の場で採決され、縛りつけられるのは納得できない。市町村長案は取り下げ、各市町村が原点に返って良識ある判断で持ち寄れる基金を話し合うべきだ」と訴えた。

  結局、市町村長の調整案は基本とし、ほかに変えられる案があればそれでまとめる方向で検討したいと栗林会長が提案し、継続審議となった。

  基金を巡っては市町村長会で▽財政調整基金など各市町村に共通して設置されている基金は合算し、新市の同一の基金とする▽各市町村が目的を持って実施してきた事業についてはその目的を新市に引き継ぎ、各市町村における基金残高をもって新市に基金を創設するとした。

  その上で太田町の6億円の「まちづくり基金」は「地域整備基金」とし、合併後の大仙市の社会資本整備の不均衡を是正するハード事業を推進するための財源として積み立て、平成17年度以降さらに10年間、毎年1億円を積み立てるとした。しかし、その原資が太田町のまちづくり基金であることから、太田町の社会資本整備及び投資的経費に少なくとも6億円を充当することで調整し、市町村長会での調整案として先月25日の第14回合併協議会に提案された。

  しかし、その協議会でも「太田町の社会資本整備のためという目的のはっきりしない説明には納得できない」、「自分たちで貯めた基金は自分たちで使うでは合併の大義、原則から欠落している」などの反対論が出て紛糾、継続審議となった。

  太田町の「まちづくり基金」は1990年に条例化し、積み立ててきた。同町では現在進めている「町史編さん事業」で収集した歴史的資料を後世に伝えるための図書館機能、展示館機能、文書館機能を併せ持った「総合情報館(仮称)」建設や農業集落排水事業、老朽化した温泉施設などの整備に充てたいと、8月10日の臨時協議会で説明書を提出している。

  これに対して西仙北町議会代表の委員は「町では畜産経営安定基金としての1億円も廃止して財政調整基金に振り向け、新市のために持ち寄ることにした」などと地域限定に使える基金を設けることに疑問を示し、反論している。