若手消防士、保育園で研修

大曲仙北広域消防

園児たちとのふれ合い、いたわりを学ぶ(9月24日・金)

  大曲仙北広域消防本部では今春採用して岩城町の県消防学校で初任教育を終えた5人の職員を大曲東保育園と内小友保育園に派遣し、職場研修を受けさせた。消防学校では消防の技術・理念を学んできたが、消防士としての勇気や技術だけでなく、保育園児と触れ合うことで弱者をいたわる気持ちを育成し、同時に他業種の厳しさを学び、消防人として社会人としてこれからの人生に役立てばという狙い。大曲東保育園には3人、内小友保育園には2人を派遣、24日までの3日間にわたって保育研修を受けた。

  今春採用された5人は4月9日から消防学校に入校し、9月16日の終了まで半年間、寮生活をしながら消防士としての法令を学んだり、放水、人命救助などの訓練や規律訓練を受けてきた。「毎日、時間に追われ、体を動かし、常に次の動きに備える訓練を受けてきた」と仙南村出身の照井祐貴さん(20)。緊張の半年間だったようだ。

  それだけに保育園で子どもたちと過ごす3日間は「時間割もなく、自然な状態で過ごせる」と話すが、「大人と違って子どもたちは次に何をやるのか予測がつかない。さっきまでブランコで遊んでいたと思ったら、いつの間にか自分の後ろにいたりでビックリする。でも火災や災害も現場では何が起きるか分からないのと同じであり、勉強になる」と答え、一生懸命に子どもたちの行動を目で追っていた。

  園児たちは普段、触れ合うのは女性の保育士が多いだけに消防士の訪問は「お兄さん」を迎えたように喜び、「遊んでよ」と取り囲む。遊技室で駆けっこをしたり、おんぶしてもらったり、ブランコ遊びに付き合ってもらっている。

  東保育園の園児は144人。3人は近くの公園への散歩にも付き合った。そして一緒に鉄棒に乗ったり、トンボ取りの遊びもした。鈴木純子園長は「子どもたちと積極的に遊んでくれるし掃除、教材づくりも一生懸命やってくれます。とにかく学ぼうという姿勢には感心します」と褒めた。先輩消防士たちは「園児たちの素直さを真摯に受け止めることで心も磨かれ、消防人としてだけでなく、社会人としても勉強になる」と話した。