運動終盤へ
知事選は寺田氏優勢、大仙市長選は競り合う(4月15日・金)
◇知事選
16回秋田県知事選挙と大曲市とその周辺7町村が合併して誕生した大仙市初の市長選挙は明日16日で運動最終日を迎え、17日投開票が行われる。知事選は3月31日告示で、17日間の選挙運動だった。大仙市長選は今月10日の告示で、7日間の運動だった。投票は17日午前7時から午後7時まで117投票所で行われ、午後8時15分から大曲体育館で即日開票される。
開票作業が終えるのは知事選が午後10時半ごろ、市長選は11時半ごろと見られる。10日現在の有権者数は7万9877人。うち旧大曲市が3万1912人、旧7町村4万7965人。
知事選には前県生涯学習センター所長の谷口賢一郎氏(59)、現職で3選を目指す寺田典城氏(64)、共産党県委員会副委員長の佐々木良一氏(57)、前羽後町長の佐藤正一郎氏(52)の4人が立候補している。有権者数は男45万1341人、女51万2962人の合わせて96万4303人。
情勢は現職の寺田氏が優位な運動を展開し、自民党の支持を得た佐藤氏がそれを追い、谷口、佐々木氏が出遅れている。寺田氏には秋田空港ターミナルビルの接待問題やトップダウン的な政治手法への批判が展開されたが、遊説先ではミスはミスとして率直に謝罪。3期目を最後の戦いと位置づけ、「これからの4年間を生涯で一番いい行政をやりたい」と訴える。出身地の大仙市を中心に有権者はもう一度、寺田氏にチャンスを与えたいとの気持ちが高まっている。
一方の佐藤氏は寺田氏の政治手法を「強権的」と真っ向から批判し、「ストップ・ザ3選」をアピール。若いころ、東京で「嫁来いトラクターデモ」をやるなど企画力のユニークさ、出稼ぎも経験して羽後町長に当選したという庶民性も受けたが、寺田氏と同じ県南出身ということもあって勢いには乗れないままだ。
谷口候補は選挙日程を全く気にせず、遊説先で人を目にしたら選挙カーを下りて立ち話をするなど対話を重視した独自の草の根運動を展開。タニケンの愛称と明るさで出会った人に好印象を残したが、組織もなく厳しい展開。
佐々木候補は県民の暮らし、福祉、教育の充実などを訴え、共産党の支持者以外への浸透を図って街頭での演説に重点を置いている。その真面目な訴えは好感を呼ぶが、ムードは厳しい。
一方の大仙市長選挙には元仙北町長の伊藤稔氏(63)、元大曲市長の栗林次美氏(57)、元大曲市助役の高野昭次氏(55)の3人が立候補、お互い競り合いながら三つどもえの舌戦が展開されている。投票率を仮に80%とすると6万3902票の奪い合いとなり、2万2000票台が当落を分け合う分岐点となる。
伊藤氏は旧中仙町長の熊谷勲氏を総括責任者に原盛一県議、旧太田町の高貝久遠元町長らの応援を得て、東部3町で優勢な戦いを展開している。しかし、有権者の4割を占める大票田の旧大曲市では栗林、高野の両陣営に阻まれ厳しい情勢だ。西部の旧協和町では3候補のうち唯一の農村部代表というアピールで浮動票の取り込みに力を入れている。旧大曲市内では伊藤氏の出身校・大農の同期生らも動いており、その上積みに期待している。最終日の16日は午前中に旧中仙町、旧太田町を回った後、午後からは旧仙北町を経て旧大曲市へ入って票の上積みを図って全力投球する。
栗林氏は県議3期や衆院選の経験、それに大曲市長として合併を取りまとめた実績などもあって知名度は抜群。市長としても市役所窓口時間の延長、公共施設のバリアフリー化など身近な問題に取り組み、乗合タクシーの試験運行、市民除雪会議など合併後を見据えた施策の基礎固めで業績を残した。旧大曲市内では渡部英治県議、さらに西部では旧西仙北町長の小松隆明氏、佐々木長秀県議の応援を得て浸透。加えて連合秋田加盟の労組も組織力を生かして地域全体で票の上積みを図っている。カギを握るのは旧市内とみて最終日の16日は終日、市内の遊説に全力を尽くし、勝利を引き寄せたいとしている。
高野氏は昨年10月の出馬表明以来、家族も含めて旧7町村を精力的に歩いて知名度アップに努めた。出身地の旧神岡町、その隣の旧南外村で優勢な戦いを展開、さらに旧協和町でも町議(現・大仙市議)らが浸透を図っている。情勢は前半、厳しかったが各地区の後援会員が選挙カーが入る都度、熱心に有権者に呼びかけ、候補者と声を交わす機会を増やして支持拡大を図った。旧大曲市内では辻久男県議、それに保守系市議が応援に回っているほか商店街でも若手経営者が熱心に支援、ムードを盛り上げている。最終日は午前中に出身地の旧神岡町でアピールし、午前11時過ぎから旧市内を疾走する。