絶滅危機のゼニタナゴ

国交省も雄物川で確認

生態守るための環境保全の検討へ(8月19日・金)

  大仙市の雄物川水系大曲区域で、環境省の日本の絶滅のおそれのある野生生物(通称レッドデータブック)で「絶滅危惧IB類」に指定されている「ゼニタナゴ」が発見されたことから国交省湯沢河川国道事務所では17日、独自の調査を行ってその生息を確認すると同時に生態を守るための環境保全の検討に入ることにした。

  ゼニタナゴは仙北漁業協同組合大曲支部(品川秀男支部長)が先月30日に雄物川水系で、ブラックバスの駆除をしている最中に網に引っかかった。調査を兼ねて参加していた県水産振興センター内水面利用部(男鹿市)の杉山秀樹部長が確認した。

  ゼニタナゴはコイ科の魚で、大きくなると7〜9センチになる。きめ細かい美しいウロコが特徴で、秋に二枚貝に卵を産む。杉山部長によると少し前までは関東以北の本州の河川や湖沼で普通に見られた魚だが、関東では既に絶滅、新潟、山形でも絶滅し、今では福島や岩手、宮城、それに秋田の各県数カ所で生息が確認されているだけという。しかも本県がゼニタナゴの北限となっている。

  またゼニタナゴはそのウロコの美しさから観賞用としてもマニアの間に人気があって、観賞魚の業者間で高価で取り引きされているという事例もある。このため関係者は場所を特定されないような保護対策も必要だと話している。

  今回の調査には国交省湯沢河川国道事務所職員と仙北魚協組合員、それに杉山さんと淡水魚研究会員、コンサルタント会社が参加して生息を確認した。その結果、雄物川に水が注ぎ込む支流からはゼニタナゴが卵を産む二枚貝も発見された。

  国交省湯沢事務所では「まだ調査中の段階で詳しいことは言えないが、今後はこうした貴重品種の保護も含めた環境保全を検討したい」と話している。