衆院選、明日30日公示

秋田3区は保守分裂に民主が割り込む(8月29日・月)

  第44回衆院選は30日公示され、9月11日の投開票に向けて12日間の戦いが展開される。秋田3区からは自民党公認で前職の御法川信英氏(41)=大仙市=、民主党公認で前県議の京野公子氏(55)=湯沢市=、無所属の村岡敏英氏(45)=由利本荘市=が出馬する予定だ。

  御法川氏と村岡氏は共に2世同士の〃因縁対決〃。御法川氏の父で代議士だった英文氏は03年4月24日に死去。それまでは元官房長官で敏英氏の父・兼造氏とは比例と選挙区から交互に出る「コスタリカ方式」を取って蜜月関係だったが、英文氏の死によって解消された。そして11月の衆院選で、故・英文氏の長男の御法川氏は無所属で出馬。民主支持者ら非自民系の支援や父の弔い合戦の勢いに乗って、自民党公認の兼造氏を破って初当選。これを機に兼造氏は政界から引退した。

  だが、御法川氏は04年9月、自民党に復帰、今年1月には党3区支部長に就任した。一方の兼造氏の二男の村岡氏は父の引退を受けて、衆院を目指して活動しだしていたが、御法川氏の自民党復帰と同時に党から離脱。今度の衆院選では自民公認と無所属の対決となった。とは言え、共に保守系の支持を受けての戦いであり、保守分裂の構図だ。

  一方、この二人に割り込んだのが県議から転身する京野氏だ。「一人は自民、一人は無所属と言ってもどちらも二世で、自民党の中の戦いと同じ。親の時代からの世襲がこのまま続いていいのか。もっと普通の生活者、第三の選択肢もあっていい」と京野氏。

  御法川氏は8月8日の衆院解散後、選挙区を小まめに回って30人から50人程度の座談会を開き、郵政民営化の必要性を訴え、浸透を図っている。大票田の大仙・仙北地域の保守系はほぼ一本化されたが、前回、御法川支持に回った民主や社民党系支持者は自民党へ入党した御法川氏への反発は大きく、票の流出が警戒される。

  一方の村岡氏は解散後、連日のように街頭演説を繰り返し、有権者に名前と顔を売っている。村岡氏も郵政の民営化については「町村合併で国民が痛みを分かち合っている時に国家公務員だけがそのままでいいという時代ではない」と改革を訴える。無所属ながら父・兼造氏の有力な人脈はそのまま生きており、出身地の由利本荘地域では自民党県議も支持し、組織作りも進んでいる。

  一方の京野氏は大仙・仙北地域では知名度は低いものの、連合秋田が全面的に支援。その人脈を通じて寺田典城県知事後援会の世話人も受け入れ態勢を整え出した。出身地の湯沢市から衆院候補が出たのは1969年の第32回衆院選の落選を機に引退した飯塚定輔氏以来36年ぶりだけに、湯沢雄勝地域では保革の壁を超えた期待が高まっている。