村岡候補、横手平鹿を走る
有権者の反応に充分な手応え(8月31日・水)
郵政解散による衆院選が30日から始まった。秋田3区では届出順に無所属で新人の村岡敏英氏(45)=由利本荘市=、自民党公認・公明党推薦で前職の御法川信英氏(41)=大仙市=、民主党公認で新人の京野公子氏(55)=湯沢市=が立候補、11日の投開票の向けて12日間の激しい戦いが展開されている。有権者の〃風〃は、どう吹こうとしているのか。3候補のそれぞれの戦いを追ってみたい。敬称略。
◇村岡敏英候補
村岡は31日、大森町から運動をスタートさせた。午前8時40分、JA秋田ふるさと八沢木支所前で約100人の町民を前にマイクを握った後、「一人は自民党、一人は民主党。二人とも組織を持って戦える。無所属は厳しい。雲をつかむような戦いです」と弱音を吐いた。しかし「それでも何とか11日までは追いつきたい」と勝利への執念を燃やした。
だが、村岡の選挙カーを追って驚かされるのは、無所属で新人の戦いとは思えないほど有権者の出迎えの多さである。父で元官房長官の秘書として横手・平鹿を担当し、18年になる。その間に築いた人脈が県議、首長を通じて幅広く裾野を広げているようだ。
街頭での演説会には阿部勝行元大森町長、備前雄一現町長、それに自民党の柴田康二郎元県議も立ち会い、見守った。阿部元町長はマイクを握ると「村岡さんのお父さんからはこの町づくり、地域づくりで大変、お世話になった。そのお父さんに代わって今度は敏英さんが国政を目指す。敏英さんはこの地域の担当として我々の言うことを本当に良く聞いてくれた。この人の温かく優しい人柄は私が太鼓判を押す」と持ち上げた。
敏英自身の話しも含め、約15分ほどの演説会を終えると車は農村部を走り、ウグイス嬢は「村岡、村岡敏英があいさつに参りました」と名前を連呼し、浸透を図ろうとした。村岡は集落に入るとほとんど車から下りて、走った。出迎えてくれる人の「一票」をも取りこぼしてはならないとばかりに走り、握手し、言葉を交わした。女性運動員もその後を追い、頭を下げる。
「村岡です。よろしくお願いします」。「あの村岡さんの息子か。あなたの本を読んだよ。ガンバレ。ガンバレ」。出迎える婦人たちからは常に温かい励ましの声がかかった。
大森町の北都銀行大森支店前では200人ほどの町民が列をなした。村岡は感激をあらわに笑顔で走った。道路を右に左にと何度も横断し、握手を交わした。そして「地位も立場もない私のために備前町長さん、阿部元町長さん、柴田先生の3人が応援に来てくれました。本当にありがたい。この3人の気持ちに応えるためにも大森、そして合併後の新横手市のため一生懸命頑張りたい。この厳しい戦い、何とか助けてもらいたい」と絶叫した。
車は大雄村に入った。ここでは佐々木義広村長が出迎え、選挙カーに同乗した。同村でも村岡は「私は幸せな男です」と感激するほどの歓迎を受けた。住宅が建ち並ぶ集落はほとんど車に乗ることもなく走った。
佐々木村長は八柏会館での個人演説会で約50人の村民を前にヤミ献金事件で在宅起訴された村岡の父の問題にも触れ「村岡さんは正直な人だ。ウソを言うような人ではない。無実の罪を着せられて不遇な境遇にあるが必ずや無実が証明されるだろう。今度の選挙はその意味でも雪辱戦だ」と強調した。
村岡も「親父が事件に巻き込まれたこともあって、政治の道に進むのは自粛すべきだと思ったが、お世話になったこの横手・平鹿の人たちから父の無実を信じるならやるべきだと言われ、決意した」と述べた。村岡の目の前に座った住民はその決意を聞いて一体となったかのように拍手をおくっていた。村岡の横手・平鹿で燃え上がったエネルギーが秋田3区でどのようなうねりになるのか注目される。