大仙市12月議会

久米総務部長、助役に

小松元西仙北町長は不同意(12月20日・火)

  助役の選任は投票で行われた。大仙市の12月定例議会は20日、最終日を迎え、栗林次美市長は懸案の助役人事2人を提案。しかし、議会は久米正雄総務部長(56)=藤木字乙本藤木=の助役登用には同意したものの、元西仙北町長の小松隆明氏(58)=刈和野字愛宕下=の選任は不同意とした。助役人事はいずれも無記名投票で行われ、議長を除く29議員が投票の結果、久米氏は賛成27、反対2だった。一方の小松氏は賛成12、反対17だった。小松氏については6月定例議会に続いての再提案だったが、議会は「賛同する理由が見つからない」などと受け入れに難色を示していた。

  小松氏は栗林市長の高校時代からの友人で、4月の市長選では栗林候補の総括責任者として選挙運動を展開。三つどもえの激しい選挙戦を乗り越える原動力にもなった。そして市長に就任してからは小松氏の町長としての行政経験を生かしたいとして、秋田市の第一助役を務めた元国土庁東北開発室長の照井清司氏(62)=秋田市出身・東京都区在住=の2人の助役選任を6月議会に諮った。

  当時の議会は在任特例で126人の議員構成だった。しかし、議会はまだ市長選のしこりもあって、小松氏の助役登用は「選挙戦での論功行賞そのもの」と反発。投票の結果、反対多数で否決された。一方の照井氏は大仙市と縁もないうえ、大方の議員が「どういう人物なのか、面識もないものに賛同するわけにはいかない」と反対、不同意となった。

  その後、議会は在任特例の任期も終わり、9月の市議選で30人の新しい顔ぶれとなった。しかし、入れ替わったのは新人の6人だけで24人は現職。栗林市長は11月の臨時議会で再び同じ顔ぶれでの助役人事の提案を模索したが、議会の雰囲気から提案を見送った。そして今度の12月議会では照井氏の登用を諦め、久米総務部長に白羽の矢を立て、内部登用で臨んだ。久米、小松両氏を助役候補とし、照井氏に関しては参与のポストを与えたいと議会と折衝。これが再び議会とこじれる原因にもなった。最終的に照井氏の参与も諦め、久米、小松両氏の助役登用で臨んだが議会は小松氏の登用には最後まで難色を示し、投票の結果、懸案だった〃両翼飛行〃を許さなかった。

  栗林市長は議会に対して「久米氏は旧大曲市の産業経済部長や財政課長など市役所幹部職員としての経験が長く、行政における様々な分野に精通しており市政全般にわたる総合調整を行ってもらう。小松氏については議員と町長を長く努めた経験と合併で汗を流した町村長の代表として地域課題や地域振興について担当してもらいたい」と提案した。

  栗林市長は小松氏の不同意に対して「ギリギリで行けると思ったが(賛成者が)、ちょっと少なかった。あくまでも2人助役で臨んだので、もう一人の助役を今後、どうするかは考えてない。これから考えたい」と言葉少なだった。

  久米氏は助役就任への同意を受けた後、議会であいさつを求め「三位一体の改革に伴う国庫補助・負担金の削減や地方交付税制度の改革、さらに税源の移譲など厳しい財政環境にある。また総合計画の策定や行財政改革など様々な課題を抱えており、責任の重さを痛感している。市長を支え、大仙市が素晴らしい都市として発展するよう職員と共に誠心誠意、職務に精励したい」と述べた。久米氏の助役就任は26日で、当面は総務部長も兼務する。

  一方、大仙市はこの日、助役人事2件のほかに(仮称)大仙市新協和体育館建設工事の請負契約の締結、任期満了に伴う3人の人権擁護委員の再推薦、そして固定資産評価員の選任など6議案を追加提案。先に提案されていた指定管理者制度導入に向けた条例案8件、予算案12件、議決案件7件の合わせて27議案と共に原案通り可決、同意、議決した。さらに「障害福祉サービスを利用する利用者の負担増に反対する」など4つの意見書を議決して閉会した。

  建設される新協和体育館は協和船岡字大袋地内に建設するもので、鉄骨造り2階建て延べ床面積2697平方メートルの大きさ。アリーナはバスケットコート2面分取れる44メートル×33.4メートルの大きさ。

  1階はエントランスホール、格技場(約77平方メートル)、男女トイレ、多目的トイレ、事務室、器具庫、弱者用エレベーターからなる。2階はトレーニングスペース、ランニングコース(周回)、男女トイレ、多目的トイレ、男女更衣室、弱者用エレベーター。

  指名競争入札の結果、本体の建築工事は鹿島・荒屋鋪特定建設工事共同企業体が5億7960万円で落札した。電気設備は玉川電気工業株式会社が4882万5000円で、機械設備は武野設備工業が4297万6500円で落札した。

  人権擁護委員は29人のうち、3人が任期満了となるもので議会はその3人の再推薦について同意した。また固定資産評価員は久米助役の兼職に同意した。久米助役の経歴と再推薦された人権擁護委員は次の通り。

  久米助役久米正雄氏=1949年1月23日生まれ。東北学院大経済学部卒。1971年4月、大曲市役所に入所。財政課長、産業経済部長、総務部長を歴任し、大仙市が誕生した今年3月から大仙市総務部長。自宅は藤木字乙本藤木25番地。

  ○人権擁護委員

  ◇横山孝氏(69)=神宮寺字荒屋入。秋田大学学芸部卒。中学校教諭を経て1994年4月、旧仙北町南小学校長で退職。現・大仙市社会教育委員、体育協会副会長、同神岡支部長。2000年3月から人権擁護委員となり、現在2期目。

  ◇竹村正資氏(71)=堀見内字南谷地村。横堀中卒。旧仙北町農協総務部長。現在、大仙市交通指導隊副隊長。1994年2月から人権擁護委員となり、現在4期目。

  ◇池田キミ氏(60)=高梨字金堀。大曲高校卒。仙北組合総合病院などに勤務。現在は大仙市明るい選挙推進協議会委員。2000年2月から人権擁護委員となり、現在2期目。