大仙市で高齢者プラン策定へ

65歳以上を対象に実態調査

将来の介護は6割が自宅を望む(12月22日・木)

    大仙市では市の保健福祉計画となる「高齢者プラン策定」に向けて21日、第2回目の協議会を開いた。同プランは急速に高齢化が進むわが国の現状を見据え、市町村及び都道府県が高齢者の自立支援と壮年期からの健康づくりを基本理念とした政策目標を設定すべきだとして厚労省が02年に「老人保健福祉計画」の見直しを求めたもので、秋田県では03年に「新・お達者あきたサポートプラン」を、県内各市町村もそれぞれの「老人保健福祉計画」を策定していた。しかし、合併によって大仙市が誕生、新市としての計画策定が必要となり「高齢者プラン」の名称で新たに作成することになった。

  協議会は医療・福祉、就労、福祉サービス、被保険者、高齢者団体、地域協議会、行政の各分野からの代表24人で構成された。会長は大曲仙北医師会副会長の滑川五郎氏で、副会長は大曲仙北歯科医師会公衆衛生理事の井関時男氏。

  栗林次美市長は21日の協議会で「大仙市では総合計画をはじめ様々な計画が新しく策定されようとしているが、高齢者福祉は今後の高齢者社会のあるべき姿を考える上で重要なものになる」とプラン策定に向けての意見を求めた。そして事務局側は10月に実施した「高齢者プランに係る高齢者実態調査」のアンケート結果を報告した。

  アンケートは65歳で、介護保険認定者以外の2500人を対象に回答を求めた。同市の65歳以上の高齢者は約2万7000人で、介護保険の認定を受けている人は約4000人いる。
  その結果、1798人から回答を得た。回収率は71.9%だった。回答者の年齢は70歳〜74歳が29.8%で最も多く、次いで65歳〜69歳が29.4%。そして75歳〜79歳が23.2%、85歳以上は4%だった。アンケートへの回答を記入したのが「本人」と答えたのは87.2%と高率だった。

  調査対象者の住んでいる地域は大曲が約41%で、次いで西仙北約13%、協和約12%、仙北、太田が約8%、神岡約7%、南外約6%、中仙約5%となっていた。

  健康・医療の面での問いに対しては「体調は良いが通院が必要である」が49.7%を占め、2人に1人は医師の治療を受けていることになる。一方、「体調は悪いが通院していない」と答えた人は39人、2.2%だった。通院していない理由を尋ねると「金銭的負担ができない」が最も多い38.5%となり、今後、何らかの対策が必要な課題となった。

  一方、身体的状況や日常生活の自立度への回答では「日常生活はほぼ自分で行えるし外出も一人でできる」は55.5%、「病気や障害などもなく、不自由なく生活している」は34.6%でこの2つを合わせると90.1%となり、自立度の高さを示した。

  また「寝たきりにならないようにするために、市としてどのようなことに取り組んだ方が良いか」で複数回答を求めたら、「健康診査(基本健診、がん検診など)を66.7%の人が求め、次いで認知症(痴呆)予防が39.2%、生活機能低下予防が38.6%、閉じこもり予防30.3%、転倒骨折予防26.2%、低栄養予防23.5%、筋力トレーニング同などだった。

  高齢者保健福祉サービスや健康に関する情報の入手も複数で回答を求めた結果、市の広報紙やパンフレットが54%、次いで新聞、テレビが52.6%、そして家族・親戚43.2%、知人・友人32%だった。

  外出時の障害についても複数回答を求めると「道路に階段、段差、傾斜があったり、歩道が狭い」28%、次いで「ベンチやイスなど休める場所が少ない」は27.3%、「街路灯が少ない、暗い」は24%、そして「トイレが少ない、使いにくい」「バスや電車など公共の交通機関が利用しにくい」が上位を占めた。

  「就労」に付いて回答を求めると「現在は働いており、今後も引き続き働きたい」が29.5%、「現在は働いていないが、仕事があれば働きたい」は13.9%もあり、働く意欲のある高齢者への就労の場の確保も課題となった。そしては「働きたい理由」は「収入が欲しい」(30.2%)よりも「働くのは体に良く、老化を防ぐ」、「仕事が面白く自分の活力になる」が上回った。

  「家庭や地域で暮らしていく上で、どのような支援を希望するか」では「健康管理」がトップで33.5%、次いで「話し相手」26.7%、そして「防犯」が19.2%だった。この他、通院時の介助や家事の援助、悩み事相談、通帳など財産の管理もあった。

  地域活動では「地域の人との交流」がほぼ4人に1人、老人クラブ活動も約5人に1人が挙げており、地域活動への高齢者の参加支援が必要と思える回答だった。

  最後に「要介護状態となった場合、どこで生活したいか」の問いには「自宅で家族による介護を受けながら生活」が30.4%、「自宅で介護保険サービスを受けながら生活」は29.8%を占め、この2つで6割となった。

  協議会ではこのアンケート結果を参考に今後、高齢者プラン策定委員会、作業部会を開き、1月と2月にも協議会を開催し、プランを作成し3月中にはまとめたいとしている。