花火ラーメン発案者の佐藤さん
1階は食堂、2階は民宿とミーティングルーム(2月2日・水)
大曲市通町の仙北組合総合病院前に2日、東北でも初の民間経営「花火のまちの駅しゃく玉館・ミチル」がオープンした。花火ラーメンを誕生させ、同市の新たな名物として今や全国からお客さんが集まる店とさせた佐藤みちるさんが、気軽に人が集まり、交流する場を提供したいと店を全面的に改装し、宿泊室も設けた。オープンセレモニーには栗林次美市長らも駆けつけ、テープカットでお祝いした。佐藤さんは「衰退する中心市街地に元気をプレゼントしたかった」とまちの駅誕生の意義を語る。
県に中小企業庁の経営革新支援法に基づく「経営革新計画」を申請して承認を受けた。改装資金の補助はないが、承認を受けることで信用保障協会の保障を受けて融資を受けられる。佐藤さんは「店は両親が経営していたものだが、5年前にAターンして食堂を手伝っているうち、私のアイディアで誕生した花火ラーメンも大ヒット。今では滋賀県や奈良県などからも食べたいと来てくれるし、本業のグラフィックデザイナーとしてのプライドもあって、もっと人が憩える場にしたいとデザインし、改装した」と話す。
1階は食堂で約132平方メートル。内装に秋田杉をふんだんに使い、木材の温もりを出した。そして県主催の「地産地消カフェランチコンテスト2003」でチャンピオンに輝いた実力を生かし、地元食材をふんだんに使ったカフェランチ、それに一汁三菜弁当を中心に、人気の花火ラーメン、さらにしゃく玉ラーメンも加えたほか、焼き肉定食、とんかつ定食、カツ丼など多彩なメニューが自慢。
また大曲仙北の味自慢、腕自慢の手作りパンやケーキ、プリン、キムチなどの食べ物のほか、大正ロマンな手作りの袋もの、革のクラフト小物などスーパーでは買えないものを売る「フリーマーケットBOX」も設けた。同時に誰でも無料で使えるまちの情報ボードも設置。「地域情報発信の拠点にもしたい」と佐藤さん。さらにバリアフリーのトイレも設け、車いすも用意した。
| 秋田杉を内装に使った食堂と佐藤さん。 | 2階のミーティングルーム。 |
2階は約165平方メートルで、井戸端会議、宴会、パーティ、サークル活動などに使える15畳ほどのミーティングルームも設け、無料で開放する。さらに向かいの病院での介護に疲れた人や観光で訪れた人が、1泊3000円という気軽な料金で泊まれる「まちの民宿」2室を設けた。宿泊室は6畳の広さ。「お風呂は隣にある大曲市で唯一の銭湯・大曲浴場を使って下さい」と佐藤さん。
テープカットをした栗林市長は「市街地に元気を与えたいとの構想でまちの駅を造ったみちるさんのユニークな活動に敬意と感謝とお礼を述べたい」と祝った。仙北町から元教師で、佐藤さんの恩師だった中村秀男さんも駆けつけ、得意のテノールで「乾杯の歌」を披露して、通行人の興味を引いた。
改装費だけで約3000万円をかけたという佐藤さん。「花火ラーメンでもそうだけど何か変わったことをしないと人は集まってくれない。まだ行ったこともない遠くからラーメンを食べたいと来てくれる多くの人。そうした人たちがくつろぎ、元気を出せる場にしたいし、その元気が商店街にも広がるようにしたい」と抱負を語った。JR大曲駅の近くでもあり、大曲の新しい〃名所〃となりそうだ。