美郷町で六郷の竹うち

男たち、壮絶な打ち合いを展開(2月16日・水)

  美郷町六郷地区の伝統行事「竹うち」が小正月の15日夜、同町の秋田諏訪神社前のカマクラ畑で行われた。南北に分かれた町民約300人が長さ約7メートルの青竹を手に壮絶な打ち合いを展開、大勢の観光客はその迫力に息を飲んだ。

  竹うちは11日から始まった天筆飾りや雪で作った「鳥追い小屋」で子どもたちが夜を過ごす遊びなど、5日間にわたる国指定重要無形民俗文化財「六郷のカマクラ」の最後を飾る行事。

  南軍が勝てば米価が上がり、北軍が勝てば豊作になるとの言い伝えがある。それぞれの町内で出陣式を行った男たちは防御用のヘルメットをかぶり、「ブォーブォー」と木貝を吹き鳴らしながら午後8時ごろまでに次々と会場に集まった。そしてにらみ合い、牽制しあった。

  両軍の興奮が頂点に達した8時10分、サイレンが鳴らされると「ソレーッ」とばかりに躍り出た男たちは青竹を手に「バシッ、バシッ」と激しく振り下ろした。怒号が飛び、竹の破片が飛ぶ。壮絶な打ち合いでヘルメットも飛んだ。まさに竹打ち合戦。勝負時間は1回5分ほど。カマクラ畑を取り囲んだ観光客も興奮し、カメラマンたちは無我夢中でシャッターを切っていた。

  3回戦が始まる前には中央に置かれた松飾りを集めた「ニオ」に神官が点火。その炎で天筆も焼かれ、豊作や健康を祈願した。3回戦は真っ赤に燃えるニオを挟んでの戦い。バチバチと激しく燃える炎に照らされた男たちの戦いは激しい押し合いにもなった。舞台上から合戦を眺めていた祭りの幹部は「南軍が優勢」との判定を下した。