大曲新人音楽祭始まる

若手音楽家56人が出演

新人らしいみずみずしい感覚で演奏(1月8日・土)

  大曲市の「第17回大曲新人音楽祭コンクール」が8日正午から、市民会館と中央公民館を会場に開かれている。8日は予選で、9日午後0時半から予選通過者による優秀者演奏会となる。

  予選のピアノ部門は市民会館を会場に行われ、35人のエントリーのうち5人が欠場、出場は30人だった。中央公民館を会場とした弦・管・打楽器部門には1人欠場で19人が出場、声楽は申し込みのあった7人全員が出演した。

  同市の新人音楽祭は市民生活の中に音楽文化が自然にとけ込んでいるヨーロッパのように〃音と光と水のまち〃らしい個性を発揮したいと、1989年(平成元年)から始まった。地方の都市が若手音楽家育成のために独自に取り組んでいる例は少ない。

  過去の入賞者の中には92年の「イタリア声楽コンコルソ」で金賞に輝き、オペラ歌手として活躍している田島達也さん(群馬県出身)など国内外でのコンサートに出演している人もいて、若手音楽家の〃登竜門〃としてレベルも知名度も年々、高くなっている。

  出場者の多くは高校生から大学生で、中にはピアノ教師や音楽講師も。出演者は秋田県内からは7人で、長崎県や大阪府、東京、北海道など全国から応募があった。中にはイタリアからの留学生の応募も。多くは昨日から大曲入りし、ホテルに泊まって体調を整え、本番の演奏に備えた。

  今回からは「市民参加型の音楽祭にしたい」と土曜日を予選に、日曜日を本選とした。また練習会場を提供するボランティアと会場ホール係や案内のボランティアを募集。練習会場には2軒の応募があった。また会場係には高校生9人を含む13人からの応募があった。会場係のボランティアは学校の音楽の先生や音楽愛好家28人の実行委員と協力しながら、出演者を迎え、会場案内などをしている。

  予選のこの日は時折、雪模様の厳しい冷え込みとなっているが市民会館、中央公民館とも演奏者と演奏を待つ人たちのエネルギーで緊張感に包まれている。若手音楽家の演奏を楽しみたいと席を埋める市民の姿も多い。次々と登場する演奏者。新人らしく、自分の演奏で挑戦したいと臨む姿はみずみずしい。演奏が終わってホールから拍手を受けると満足感にひたって、ホッとした顔で引き上げていた。

  弦・管・打楽器部門にフルートで出演した女性の奏者は「今後のための場馴れだと思って出演したが演奏中、緊張してしまって息が震え、フルートの音も震えた。でもこういうホールでしかも多くの聴衆を前に演奏できたのは嬉しかった」と話した。そして「予選が通ったらいいな」と結果に期待していた。

  審査員は中澤桂さん(声楽家)、小出信也さん(フルーティスト)、弘中孝さん(ピアニスト)、井上将興さん(ヴァイオリニスト)、三宅幸夫さん(音楽評論家)、四反田素幸さん(作曲家)の6人。グランプリには副賞30万円が贈られる。

  8日の予選の結果、次の人たちが本選への出場者と決まった。

  ◇ピアノ▽市川雅己、山中明日菜、大西正芳、大野陽子、黒岩悠、森隆文、堤さお梨

  ◇弦・管・打楽器▽浜島まさみ、伊藤萌、白旗弘、谷藤綾香

  ◇声楽▽熊谷美奈子、師岡優子