新玉川温泉から鹿角市へ

冬の八幡平の走行を探る

国道341号=後輪駆動には厳しい課題残る(1月31日・月)
 
              様々な車で試験走行した。          車の試験走行を観察する関係者。

  八幡平の山岳地帯を通って新玉川温泉から鹿角市への冬の通行は可能か─。田沢湖町から鹿角市に抜ける国道341号の通年通行を目指しての試験除雪連絡協議会が28日、田沢湖町の新玉川温泉で開かれた。県仙北地域振興局建設部と鹿角地域振興局建設部が合同で昨年の冬から新玉川温泉から鹿角市八幡平柳沢までの9.5キロ間の試験除雪を実施しているもので、協議会では今冬の除雪状況の報告と試験走行の結果についての意見交換が行われた。わずか9.5キロとはいえ、標高740メートルから970メートルの山岳地帯での除雪。どうにか道は確保されたものの、積雪はこの日で3.5メートルを記録する場所もあり、試験走行の結果、一般車、特に後輪駆動の車での冬の通行にはまだ厳しい課題が残された。

  玉川温泉は全国的な人気があり、鹿角市までの冬期通行を可能にすれば本県の冬の観光への期待がかかると同時に、玉川毒水中和処理施設の管理面での利便性の向上も図れる。  県では取りあえず1999年から、玉川ダム地内の男神橋から新玉川温泉までの約15キロの除雪を開始。そして観光客と湯治客のため、JR田沢湖駅から新玉川温泉までの直通バスを1日3往復の運行を可能とさせた。それをさらに八幡平の山岳地帯を通って鹿角市まで除雪し、一般車の通年通行が可能かを探るため、昨年から試験除雪を開始した。

  試験除雪は今冬も12月から始まった。4人がパーティーを組んで新玉川温泉近くの国道沿いにある除雪基地に泊まり込み、除雪ドーザーが降った雪を寄せ、その後をロータリー車が追って雪を飛ばし、幅4.5メートルの1.5車線から場所によって2車線を確保している。

  12月1日から1月18日までの除雪車の出動状況は鹿角側が29回、仙北側は26回だった。除雪は午前2時半に除雪基地をスタート。男神橋から新玉川温泉までの15キロとさらに鹿角市との郡境までの除雪は降雪が少ない時で2〜3時間で終了するが、一夜で60センチ前後も降ると4〜5時間もかかっているという。

  協議会には県建設交通部道路環境課の水木清博主幹をはじめ、仙北、鹿角の両建設部職員、それに角館、鹿角両警察署員、消防、役場職員ら27人が出席した。協議に入る前に新玉川から鹿角市柳沢まで試験走行が行われた。

  試験走行は大型バス、マイクロバス、普通車の四輪駆動車2台、後輪駆動車2台、前輪駆動車1台の合わせて7台で行った。その結果、後輪駆動の車は坂道で停止してからの発進は困難で、走行はかなり厳しいことが分かった。また前輪駆動でも坂道でエンジンをふかし過ぎると登れない場面も見られた。

  新玉川温泉で開かれた協議会ではスノーシェルターの明かり取りが雪で埋まり、内部が真っ暗な状態で、その照明の問題や雪崩対策、急勾配カ所へのロードヒーティングなどハード面での整備、さらにカーブの連続でクラクションを鳴らせなどの警戒標識の設置、救助を求める場合、現在地が分かる案内看板の設置などの提案があった。

  雪崩対策のシェルターの設置は国立公園内でも景観との調整を図れば不可能ではないとされるが、ロードヒーティングやスノーシェルター内の照明に必要な電源確保のための風力発電の設置などは公園の景観との調整からかなり厳しく、融雪剤の散布も環境問題もあって制約を受けるなどの問題点が浮かんだ。携帯電話に関しては複数の会社を通じて通信の可能性があるか検証したいとした。

  試験走行はさらに2月24日にも行うが、今後は同路線での走行が初めてのドライバーや車の車種も変えて実施したいとしている。