三遊亭鳳楽師匠の独演会
名調子、名文句で聴衆を笑いの渦に(6月4日・土)
大仙市南外字悪戸野の出羽鶴酒造株式会社(伊藤辰郎社長)の酒蔵で3日夜、「第2回ほろ酔い寄席」が開かれた。落語と日本酒を楽しんでもらいたいと企画したもので、昨年に続いて古典落語の第一人者・三遊亭鳳楽師匠が出演した。
座布団の敷かれた会場は約100人の客でびっしり。伊藤洋平専務は「三遊亭師匠はこの南外にまた来てくれることを快諾してくれた。蔵も酒造りを終えて、今は落ち着いている。その蔵で師匠の生のお話と酒と料理を楽しんでもらいたい」と迎えた。続いて日本の酒と食の文化を守る会の村田淳一会長が「落語は歴史と常識を学ぶ場であり、生が一番。独演会こそ最高の場。師匠の手の動き、表情を楽しんで下さい」とあいさつした。
高座に登場した三遊亭師匠は「噺家としてはこのような広さの会場が一番、いい」と切り出して「このごろは会社からも講演を頼まれるが、社長以下、専務、常務、部長、男性ばっかりで、これはやりにくい。上から見てると灰色一色で、陰気で色気がない。それじゃあ婦人会なんかに行って、女性だけがいいかというとこれまた難しい。特にきれいな方ばっかり、なんてなるとこっちもドキドキして話を間違ったりして。じゃあ、ブスばっかりいいかとなるとこれはやる気力がなくなってしまう」と名口上で笑わせた。
話が本題に入ると「番頭さん」や「ご隠居」、「おっかぁ」が登場したり、「親分」が出た。さらには「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」「親に似ぬ子は鬼っ子」など豊富な言葉が次々と名調子で飛び出す。
ナゾかけもあった。「ウグイスとかけて何と解く」「お葬式と解く」。「その心は」、「鳴き鳴き梅に行く」。
独演会は休憩も挟んで3席まであった。たった一人で寺男になったり、ニセ坊主にもなった。時には禅問答もあり、聴いているとそのままお寺の中にいるような気にもなった。「昔は人が車を引いたが、今は車が人をひく。怖い時代ですね」と酔っぱらいをテーマに昔の車屋さんの話題も登場。「冷や酒と親の意見は後から効く」「女房をこのおたふく!なんて口では言っても、腹の中では弁天さまと思ってるんだ」と名文句も。
聴衆は落語家の話しに飲み込まれ、時には腹を抱えての大笑い。そして話が終わると拍手が鳴りやまず、「さすがプロの噺家。本当に気持ちいいほど笑えた」と大喜び。酒席には師匠も同席、お客さんの求めに気楽にサインもしていた。そして日本航空(JAL)国際線ラウンジでも提供されている大吟醸「飛翔の舞」、純米吟醸「吟一本」など良く冷やされた銘酒も次々と運び込まれ、会場は料理とお酒、落語の話題で笑いが絶えなかった。