国際ソロプチミスト大曲

福祉店舗「ほっぺ」にさをり織り機寄贈

織物作品をほっぺの目玉商品にと期待(6月20日・月)
 

   国際ソロプチミスト大曲(伊藤のぶ子会長・会員28人)では20日、大仙市大曲中通町にある福祉店舗「喫茶・駄菓子『ほっぺ』」が小規模作業所として、県の認可施設となるようにと「さをり織り機」を一式寄贈した。さをり織りは、大阪府堺市在住の城みさをさん(90)が57歳の時に生み出した新しい手織り。

  赤や青、緑、黄色、ピンクなど様々な色の糸を使って織り上げるもので、伝統や決まり事にとらわれず、自分の好きな色で自分の好きなように織って、織り手の感性や個性を表現する手法。メンタルケアにもなるとして、全国各地の福祉作業所や老人ホーム、知的障害者施設などに普及、アメリカでは同時多発テロで傷ついた子どもたちにも活用された。

 さをり織りは「若々しくて上品で、派手で地味」が神髄。マフラーやジャンパースカート、コート、マントなどの衣類から壁飾り、財布、ハンドバッグなど自由自在の作品が作れる。

  大仙市内では強首にある障害者生活支援センター「柏の郷」で導入し、秋田市の今野ひろ子さんを指導者に同センターのデイサービスに通所している同市鑓見内の小松彩子さん(21)らが学んでいる。小松さんは車いす生活で、両手にも障害がある。その小松さんも「ほっぺで『さをり織り』の作品を作って働きたい」と希望していた。ほっぺでも小規模作業所として県の認可を受けて補助を受けるには、常時5人以上が勤務しなければならないなど条件もあって、小松さんは迎え入れたい人材だった。

  そうした話を聞いた国際ソロプチミストでは奉仕活動の一つとして「ほっぺ」にさをり織り機を寄贈しようとなって、集めたグリーンスタンプを換金して15万円で織り機を買い求めた。

  この日の贈呈式には国際ソロプチミストから伊藤会長ら10人が訪れ、「ほっぺ」を運営しているNPO法人「障がい者自立センター(石川和美理事長)」の奈良克久事務局長に「国際ソロプチミスト大曲も認証を受けて13年目。その13年目にして『ほっぺ』と交流が始まり、協力できることは嬉しい。皆さんの自立に向けてソロプチミストとしても見守り、お手伝いしたい」と寄贈した。

  奈良事務局長は「贈られたこの織り機に夢と希望を託し、一日も早く作品を作れるようになって、『ほっぺ』がもっと多くの障害者の働く場となれるよう頑張りたい。障害は不便だが、それで不幸にならないよう、このまちに生まれて良かったと思えるよう努力したい」と感謝の言葉を述べていた。

  この後、今野さんの技術指導を受けて、小松さんがさをり織り機を使って実演。今野さんは「さをり織りは障害や年齢、若さに関係なく、好きなように皆で楽しく織る物だ。片手でも織れるし、足が不自由なら部品を使っても織れる。好きな色、好きな糸を使って、その人の個性を打ち込むことで、気持ちも心も高められる」と説明。言葉も不自由な小松さんだが、織り機を前にすると「嬉しい」と無心の笑顔で操作し、作品を紡ぐ作業を始めていた。

  見つめていた男性の店員も小松さんから織り方を学び始め、ソロプチミスト会員たちは今野さんが持ち寄ったジャケットやマフラーなどの作品を手に「きれい。素敵な作品」と感動していた。奈良さんは「小松さんの感性でさをり織り作品を『ほっぺ』の目玉商品として育てたい」と期待する。