法定講習会開催
約600人が交通安全講習を受ける(6月29日・水)
大仙地区交通安全運転管理者協会(榊田進会長・会員事業所609社)の会員を対象とした県公安委員会主催の「法定講習会」が29日、大仙市大曲市民会館で開かれた。年1回、安全運転管理者と副安全運転管理者を対象に開いているもので、約600人が受講した。
講習会で菊地芳弘署長は、管内での交通事故による犠牲者が昨年は9人のうち7人が、また今年も6人のうち4人が65歳以上の高齢者であることを強調し、「交通安全は各地域の共通の願いであり、高齢者の安全教育は家庭からが効果的。この日の講習会を基に各事業所単位で、そして従業員の家庭単位で交通安全を語る場を設けてもらい、我々の先駆者として働いてきたお年寄りが交通事故の犠牲とならないようアイディアを提供してもらいたい。我々も安全で安心して暮らせる社会づくりに一層の努力を重ねたい」とあいさつした。
続いて榊田会長も「世界一を誇ってきた日本の交通機関の安全神話が崩れてきた」と最近の航空会社のトラブルや4月25日に発生したJR西日本福地山線での脱線事故による惨事などを例に「私たち安全運転管理者はこの事故を『他山の石』として水に流さず、うちでも起こりうることと肝に命じ、それぞれの職場や地域における交通安全のリーダーとして安全運転の管理と教育を効果的に推進してもらいたい」と呼びかけた。
講習会では伊藤主税大仙署交通課長が「管内の交通事故情勢」について報告。同署管内での今年に入っての交通事故は246件発生し、負傷者は294人、死者は6人となっている。件数、負傷者とも減っているが、亡くなった人は昨年同期に比べ2人増えた。
伊藤課長は「家庭での会話が大事だが、川柳でも歌われているようにヨンさまがテレビに出れば、お父さまは〃よそ様〃扱いではいけない。妻に対する優しさ、夫、子ども、お年寄りに対する優しさがなくなれば車の運転にも優しさを失う」と家庭での会話を通じた交通安全を呼びかけた。さらにシートベルトやチャイルドシートがいかに命を守るかを実例を挙げて紹介し、「ベルトをやらないという違反を繰り返すと言うことは、約束も守れないと同じことで、会社にとってもマイナスではないか」と従業員のシートベルト着用をチェックする体制を取るべきだと提案していた。
さらに県警本部交通企画課の高橋一利次長は「安全運転指導の新ポイント」と題したテキストを下に「交通事故に遭うのは1000人に一人ぐらいと思っているようだが、統計を分析するとドライバーの85人に一人が事故の加害者となっており、およそ50人に一人が人身事故の当事者になっている」と事故は決して「一部の不心得者」が起こすものとは言えないと警鐘を鳴らした。
そして死亡事故に直結しやすい正面衝突などは無理な「追い越し」や「速度違反」など危険性の高い違反よりも「漫然としたぼんやり運転」や「わき見運転」など不注意による「安全運転義務違反」によるものが多いと、危険に対する十分な警戒心を発揮できるような教育が必要だと呼びかけた。さらに車両の使用者と安全運転管理者の責務など法的な説明もした。
講習会は午後も行われ、秋田プレシジョン(現・エスアイアイマイクロテクノ)元社長の森田克彦氏が「私の海外体験」と題して講演。そして労働基準監督署から「労災事故防止」の講和を受けた後、運転管理者が実務発表して講習を終えた。