早春の夜空を彩る
全国の花火作家28人が光りの芸を展開(3月20日・日)
早春の夜空を彩る「新作花火コレクション」が19日夜、大曲市の大曲ファミリースキー場で行われた。NPO法人大曲花火倶楽部(賢木新悦会長)などの主催で今回で14回目。まだ深い雪が残るゲレンデ。しかし、星と月が輝くクッキリとした冬空に本県の5人を含む全国から選び抜かれた若手花火作家28人が技と趣向を凝らした光りの芸術を競い合い、会場周辺を埋めた約3万5000人の観衆(主催者発表)をうならせた。
花火サミットと同時開催という話題性もあって今年は前評判が一気に高まった。そのせいか会場のファミリースキー場、農業科学館、大曲西中、墓地公園など14カ所に設けた駐車場は開催1時間前の午後5時半ごろには岩手や宮城、八戸、福島などから駆けつけた大型観光バス、家族や友人を乗せた乗用車で次々と埋まって、昨年より約1万人多い観衆となった。
午後6時20分、挽野実之実行委員会長は会場を埋めた観衆に向かって「寒い中、良くここまで歩いて来て下さいました。28人の花火作家が心を込めた花火を打ち上げますのでごゆっくりお楽しみ下さい」と歓迎の言葉を述べた。そして料理評論家として著述、テレビで活躍している山本益博氏ら審査員が紹介され、競技が開催された。
ゲレンデは防寒着で体を包んだ観光客でビッシリ。新作花火コレクションは花火作家たちが4号玉(4寸)10発、5号玉(5寸)5発を使って、一つのテーマに基づいて早春の夜空にどう光りの絵を描くかを競うもの。色、形にも趣向が凝らされ、「かざぐるま」「かごの中の小鳥」「弱気なてるてる坊主」など独創的な題名もファンを楽しませた。
合間にはインターバル花火として協賛者から「思い」や「願い」「感謝」などの気持ちを相手に伝えるメッセージを添えた「プライベート花火」の打ち上げもあった。7号の大玉1発を2万円で募集したもので、インターネットを通じて本県も含め、奈良県や和歌山県、東京などの遠方から16組みの申し込みがあって、20発が打ち上げられた。
「結婚40周年に感謝を込めて」「家族の健康を祈って」などもあれば、栃木県からは「天国の我が子へ」と亡くなった子どもの冥福を祈っての申し込みもあった。プライベート花火の申し込み者は与えられたイス席で存分に楽しんだ。
インターバル花火では地上に落ちた花火の玉皮がそのまま自然に帰る環境に優しいエコ花火や22日に誕生する新市「大仙市」を祝って「さよなら大曲市、こんにちわ大仙市」と題した創造花火、「愛・地球博、開幕賛歌」と題した大がかりな創造花火もあって最後まで観客を楽しませた。
審査の結果、入賞者は次の通り。
◇金賞=今野義和(北日本花火工業・神岡町)「かざぐるま」
◇銀賞=田村幸夫(太陽堂田村煙火店・長野県)「ともだちの輪」
◇銅賞=本田和憲(片貝煙火工業・新潟県)、加藤公丈(豊橋煙火・愛知県)、細谷圭二(ホソヤエンタープライズ・東京都)
◇特別賞=斉木克司(斉木煙火本店・山梨県)