仙北市の石黒市長初登庁

観光で拠点都市目指すと訓示

中枢機能としての庁舎も必要との考え示す(11月1日・火)
 
  初登庁で女子職員から花束を受け取る石黒市長。   佐藤職務代理者から事務の引き継ぎを受けた。

   30日、投開票が行われた仙北市初の市長選で初当選した石黒直次市長(65)=角館町表町下丁=は1日午前10時に田沢湖庁舎に初登庁した。庁舎前で職員の出迎えを受けた石黒市長はやや緊張した面持ちだったが、女子職員から花束の贈呈を受けるとホッとしたような笑顔を見せて玄関をくぐった。そして知り合いの市民がホールにいるのを見かけると嬉しそうに握手を交わして2階の市長室へ入り、「今日がスタートであり、市長としての責任をもっていろいろとやらなければいけない」と決意を述べた。総務部長と日程の打ち合わせの後、佐藤清雄職務代理者から事務引継を受けて、庁内の職員に訓示した。

  石黒市長は職員を前にして「仙北市の目指す将来像は観光産業を生かした北東北の拠点都市である。しかし、観光は他から見て魅力のあるところに人が来るのであって、魅力があるから客は泊まったり、買ったりする。そのためには単に現在ある観光資源を維持していくだけでなく、魅力をいかに増やすか、満足度を高めるためには何をすべきかという視点を大事にしてもらいたい」と強調。そして「観光に魅力、特徴、個性を持たせるのは住民だが、そのための施策、研究、財政的、行政的支援を行うのが市役所の仕事だ」と訴えた。

  また住民サービスとしては「安全・安心な生活はもちろんだが、行政は住民のためにあり、住民にとって良く見える行政、そして住民も市政に参加できるようにすることが大事だ」とし、「住民の声を聞き、行政が行おうとしている内容、趣旨を充分、住民に分かってもらえるよう心がけてもらいたい」とも述べた。さらに窓口に来た住民に職員自ら声をかけることも大事だと努力を求め、最後には「私も皆さんと一緒に明るく元気にやっていきたいので仲間としてよろしく」と職員の緊張感をほぐしていた。

  また石黒市長は午後からの合同記者会見でも「期待されている仙北市であり、その運営に当たっては責任の重さを痛感している。仙北市の将来像は観光産業を生かした北東北の拠点都市であり、それを達成するにはいかに魅力を付けるかが大事であり、興味を持ってもらうかだ。他にない工夫でトライし、自らの底力を上げて行くようにしたい。それが育つことで人が流れ、モノが流れる交流拠点となる」と話した。

  一方で地域ごとの段差の解消に関しては「前回(昭和30年)の合併から50年経っている。その間、各町村はそれぞれのやり方、制度でやってきた。それだけに補助金制度にしても、学校の配置、保育園、幼稚園にしてもいろいろな差がある。住民の側から見て同じ市民でありながら極端な地域間格差があることは好ましくない。そうした面を早期に洗い出して、可能な限り段差の解消に努めたい。道路、上下水道の普及などインフラ整備の要望もあり、検討して進めていきたい」と答えた。

  さらに「合併の目的は規模が大きくなることでスリム化できる点であり、職員数が950人近くいるのも仕方ないとするのではなく、人口3万3000人弱の市にふさわしい形を早期に練り上げたい」とも述べた。

  また現在の分庁方式に関しては「スタートしたばかりなので、いい面、悪い面も研究したい。ただ、行政サービスを充分やっていくためには各地域にサービスできる部署は必要だと思っている。一方、庁舎が離れていることで意思の伝達が遅かったり弊害はある。中枢機能として統一された庁舎は必要だと思っている」とし、庁舎の建設も「私の4年の任期の中でやるべき一つと思っている。ただ庁舎の建設は金も係わることであり、他の建設事業と関係も検討しなければならない」との考えも示した。石黒市長はこの後、西木庁舎、角館庁舎にも顔を出し、職員に訓示した。