「スワ!強盗だ」=いいえ訓練です

大仙市角間川郵便局

迫力いっぱいの犯人に職員は冷や汗(11月2日・水)
 

  「動くな!。金を出せ!」。拳銃を手に新聞にガソリンをまいて「火を点けるぞ」と脅し、迫力いっぱいの声で「金を出せ!」と叫ぶ強盗。11日、大仙市角間川町郵便局(今野芳典局長)で「強盗対策模擬訓練」が行われた。

  11月は「郵政事業防犯強調運動」となっており、郵便局員の防犯意識を高め、不測の事態に対応できるようにしようと大曲郵便局(松田耕一局長)と特定郵便局が大仙警察署の協力を得て毎年、合同で行っているもの。昨年は美郷町六郷郵便局で訓練を実施した。  角間川郵便局は局長も含めて男性8人と女性2人の勤務体制。訓練には大曲郵便局と周辺の特定郵便局から約20人が見学者として参加した。強盗の侵入を受ける郵便局員もまた見学の局員も犯人がどんな服装をしているのか、顔は丸顔か、四角か、卵型かなどの特徴や背丈、言葉遣いなどの観察力を高めるためだ。

  午後4時、黒い野球帽に黒いサングラス、黒っぽいジャンパー姿の男が入って来ると突然、天井に向けて拳銃を発射。そしてカウンターにいた女子職員の前で「動くな!。金を出せ」と威嚇しながら、新聞紙にガソリンをまく。「火を点けるぞ。死にたくなかったら言うことを聞け」と金を要求。さらにカウンターの上に飛び上がって、局長を呼んで金を出すように命じる。その動作は迫力いっぱい。

  知らないで郵便局に入った女性客は「訓練ですから」と耳打ちされたが、怖そうに書類で目を覆っていた。呼びつけられた局長も緊張した顔だったが、犯人に向かって「落ち着け。金をやるから落ち着け」と冷静になるよう声をかけ、時間を少しでも稼ごうと紙幣は一度に渡さず、数回に分けて渡す。「たったこれだけか」と言いながらも犯人は「追って来るなよ」とだめ押しをしながら逃走。その後を局員が追って、逃げた車のナンバーを確認するなどしていた。

  訓練時間は数分だったが、職員はグッタリと疲れた様子。今野局長は「強盗に慣れるということはないが、今日の訓練で実感が沸いた。この体験を生かし、万が一の事態に備えたい」と感想を述べていた。また大仙署生活安全課の署員は「9月末現在、全国で郵便局を狙った強盗は61件も発生している。これから年末にかけて窓口業務も忙しくなり、金も必要になる。今日の経験を踏まえて、万が一の時は冷静に対応してもらいたい」と注意し、講評していた。終わってからは表で、逃走する犯人に投げつけるカラーボールの投てき訓練もやって防犯意識を高めていた。