真木ダム代替案検討会議

斉内川の水源は困難と除外へ

玉川単独と玉川、地下水の組み合わせを提示(11月29日・火)

  県が大仙市太田町の斉内川に計画していた「真木ダム」建設中止に伴う代替案を検討する第3回真木ダム代替案検討プロジェクトチーム会議が29日、仙北ふれあい文化センターで開かれ、県側から水道水源の代替案が示された。水源について県は地元から要望の多い「斉内川」からの取水は夏場の渇水期になると水が流れないなど「安定した水量が確保できず、水利権の取得が困難」として水源の対象から除外すると述べた。そして玉川単独と玉川と地下水の組み合わせの2つの案を水源とすることを素案にしたいと提示した。素案についての住民説明会は12月11日午後2時から仙北ふれあい文化センターで開かれる。

  プロジェクトチームは小玉良悦県建設交通部長をリーダーに県と市の関係職員80人で7月6日に設置され、真木ダムに代わる斉内川の治水と水道水源、それに河川環境を維持するための流量確保の3点の代替案を検討してきた。

  この日の会議ではまず斉内川の治水について、当初のダム計画では50年に1度の大雨を想定した河道の改修計画を立て、玉川の合流点から上流2350メートルの河道を掘削し、堤防から堤防までの川幅を現況70メートルから約110メートルに拡幅するとしていた。しかし、中仙地域にある「道の駅」周辺の桜並木の保存を望む声もあって、治水安全度を50年に1度の大雨から当面20年に1度の大雨とし、桜並木を保存しながら河道改修を行うとした。そして将来の計画として遊水地や放水路を設け、治水安全度を50分の1に高めるとの素案が示された。

  次に水道水源の代替案として玉川ダムからの工業用水40万トンは県が水利権を所有しているが、現在は廃止を前提に関係機関と協議しており、大仙市が必要としている1日1万7340トンの水量の確保は可能との報告があった。そして水質調査した結果、検出された一般細菌、大腸菌は塩素消毒で、アルミニウム、マンガンは急速ろ過など浄水処理設備で除去されるとした。これらの病原性微生物や重金属は一般の河川で検出されるもので消毒、ろ過などで除去し、水道水として普通に使われている。また酸性水とされている玉川の水は中和処理施設で中和されており、問題ないとした。

  さらに太田町国見地区で地下水をボーリング調査した結果、1日3000トン程度の水量が確保できるとの見通しもつき、水源を玉川単独か玉川と地下水の組み合わせとする代替案が素案として示された。

  一方、斉内川の維持流量確保の代替案としてはこれまで既存の農業用水路からの水を導いて斉内川に流すことを検討していたが、水路の表面が劣化しているため機能が低下し、維持流量を流せる余裕がないとの報告があった。

  会議では出席者から斉内川上流の砂防ダムからの水を確保できないか、また斉内川の水を水道水源として使い、不足分を玉川から取水して農業用水として使えないかとの提案もあった。これに対して県は砂防ダムからの水道利用は下流の灌漑用水への影響もあって不可能と答えていた。また玉川の水を斉内川に取水する方法については検討課題としたいと述べた。

  今後の日程としては来年4月に4回目の会議を開き、代替案の調査を継続した上で07年には計画を策定し、09年以降には事業着手したいとしている。

  真木ダム建設中止は建設事業費が約300億円も見込まれ、財政的な見通しが付かないのと同時に着工のめどが2011年(平成23年)で、完成が18年後の2023年(平成35年)以降と見られ、これでは洪水調節による住民の安全安心が確保できないなどの理由もあって建設中止となった。