コクドが美郷町に伝える
西武グループ経営再建の一環へ(10月17日・月)
西武グループの中核企業「コクド」が運営する美郷町黒沢大台山の「千畑スキー場」の営業が休止されることが明らかになった。経営再建中のため、黒字化が見込めない観光施設の閉鎖や売却の検討を進めているもので、14日にコクド本社から幹部社員が同町商工観光課を訪れ、今シーズンの営業休止の方針が伝えられた。
千畑スキー場は旧千畑町が当時の国土計画株式会社に誘致を働きかけ、「千畑町真昼山麓観光開発」の目玉として進出が決定、1989年12月にゴンドラのあるスキー場としてオープンした。
仙北平野を一望できる奥羽山系の黒沢大台山(標高833メートル)から約3キロのコースを滑り降りるコースは緩急の変化に富み、上級スキーヤーには好評だった。しかし、入場客は奮わず、過去4年間でも2万5000人から2万8000人で、採算ベースに乗れない状態だった。
そして西武グループ全体の経営見直しの動きが高まると同時にコクドから同町に「赤字解消に向けた大きな変革があり、千畑スキー場の今期の営業は厳しい」との連絡があり、町との間で事務調整が進められていた。一方、町では県を通じて営業継続の要請もしていた。
今度の休止決定に対しコクドは「地元自治体などが財政的な支援を打ち出すなどしない限り、営業再開は難しい」との姿勢を示しているという。これに対して町では「町内小中学生を対象に無料のリフト・ゴンドラ共通1日券を提供したり、一般町民の利用にも割引サービスを実施するなどバックアップしてきた。財政が厳しいだけに支援は現状維持が精いっぱい」としている。
シーズン中の従業員はコクド社員、それに地元採用のパート10人を含め20人ほどだった。町では「コクドに代わって持株会社のプリンスホテルがレジャー産業を引き継ぐとの情報もあり、せっかくある施設だけに、今シーズンの営業は無理としても来年以降、その新しい会社が継続してくれるかどうかに期待したい」と話す。