仙北市初の市長選

三つどもえの激戦も明日まで

田沢湖、角館、西木の地域戦で終盤へ(10月28日・金)

   田沢湖、角館、西木の3町村合併によって誕生した新市「仙北市」初のリーダーを決める市長選は明日29日で1週間の運動に幕を閉じ、30日午前7時から午後7時まで市内43カ所で投票が行われ、午後8時半から角館広域交流センターで即日開票される。

  市長選には旧田沢湖町観光商工課長・佐藤善昭氏(55)=田沢湖刺巻字明戸・無所属=、旧西木村長・田代千代志氏(56)=西木町桧木内字松葉・同=、旧角館町長・石黒直次氏(65)=角館町表町下丁・同=が立候補、三つどもえの激しい戦いが展開されている。

  佐藤氏は「公平で透明な市政運営」と「予算がないから無理ですは禁句に」などを公約に掲げ、農林業重視の姿勢で「日本一のアイディア市政で、お年寄りから子どもまで生き生きと生活する楽しい仙北市を目指したい」と訴える。田代氏は旧西木村長として「合併に至るまでの2年9カ月間、最初から協議を進めてきたのは私だけだ。住民のため合併を進めてきた者として責任がある」とこれまでの実績を前面に出して「市役所職員のエキスパート化、苦情、提案即対応」、「安全な生活環境の整備」などを公約に掲げて浸透を図っている。石黒氏は30年近く勤めた民間企業の経験を生かして行政の改革に努め、「観光を支える農業、商工業を含めて株式会社仙北市と言われるよう観光で北東北の拠点都市を目指したい」と強調し、「地域の個性や特徴を大事にし、心ゆたかな仙北市を目指したい」としている。

  今度の市長選、佐藤、石黒の両氏は地盤である田沢湖、角館で徹底した守りの戦いを演じている。一方の田代氏は両地域に切り込む、〃攻め〃の戦いとなっている。仙北市の有権者は10月22日現在で2万7357人。うち田沢湖が1万487人で、有権者の38%を占め、角館町は1万1932人で、有権者の44%を占める大票田となっているからだ。田代氏の地盤である西木町は有権者が4938人で、わずか18%しかない。

  佐藤、石黒の両氏はそれぞれの地盤を守り切って、少しでも周辺部で票の上乗せを図ってトップへと抜け出したい。一方の田代氏は持ち点が少ないだけに、角館町と田沢湖へと攻め込んで票の少なさをカバーしなければ勝利は見えて来ない。選挙戦前半では佐藤、石黒の両氏とも仙北市全域に選挙カーを乗り入れて、名前と顔を売り込んだが、後半は地元の票をどう守るかに力を注いでいる。その両陣営に乗り込んで、懸命に切り崩しを図ろうとしている田代氏。この田代氏の動静が今度の選挙戦を左右させるだけに佐藤、石黒の両陣営は神経をとがめている。