04年の火災81件、救急車出動4411件

大曲仙北広域消防年報

35人に1人の割合=急増する救急車の出動(9月15日・木)

  大曲仙北広域消防本部では04年の消防年報をまとめた。年報は火災や救急救助、防火対象物への立入検査、災害などの統計や記録をまとめ、消防活動の現状を広く一般に紹介し、消防行政への理解を深めてもらうためのもの。広域消防は1972年に設立、現在の職員定数は245人で1本部、2消防署、9分署、1出張所からなり、消防車17台、はしご車2台、化学車1台、救助工作車2台、高規格救急車2台、救急車9台、それに広報連絡車など11台を備え、総無線局数126局を持って広域圏民15万人の安全確保に日夜、努めている。

  まず火災統計によると昨年1年間の火災発生件数は81件で、前年より3件の増加だった。火災の種別では建物火災が47件で全体の48%を占めた。車両火災も13件(16%)あった。

  火災による損害額は2億9551万円で、前年より4685万円減少した。1日当たりにすると約81万円、火災1件当たりで換算すると約365万円の被害となる。市町村別で見ると最も火災の多かったのは大曲市で17件、次いで3町村が合併した美郷町が11件、角館町、田沢湖町が9件と続いた。神岡町は02年以来2年ぶりに年間無火災を記録した。

  一方、火災で昨年は7人が亡くなった。出火の原因は前年同様、たき火、ゴミ焼き、枯れ草焼きなどの後の火の不始末が多かった。また電気機器や電気の配線から発生した火災が10件あった。放火も6件と記録され、スプレー缶が原因の火災も5件あった。

  建物火災47件のうち住宅は24件で、うち居間からの出火が10件と最も多い。原因は暖房器具3件、ローソク1件、電気器具1件、放火1件、火遊び1件、不明が3件だった。台所からの出火は2件で天ぷら鍋の過熱、放火が原因だった。屋根や外壁からの出火は3件あり、電気器具1件、風呂釜の熱1件、不明1件だった。

  救急救助関係では昨年の救急車の出動は4411件で、過去最大だった一昨年より218件上回り、記録を更新した。1日当たりの出動は12件、人口割りでは35人に1人、世帯割りだと10世帯に1人が搬送されたことになる。

  救急車を求めるのは急病がトップで2813件の63%、次いで一般負傷506件の11%、交通事故469件の10%、病院から別の病院への転院が428件で9%だった。こうした中で自損行為(自殺)が73件もあり、自殺率が全国一という秋田県の悲しさを裏付ける数字として目立った。自損行為73件のうち病院に運んで手当を受けたのは67人で、残り6人は救急車が現場に着いた時は死亡した状態だった。その67人のうち少年が1人で、成人は45人、老人は21人だった。

  一方、出動要請を受けて救急車が現場に着く時間は大曲市内だと6.24分、郡内だと7.04分だった。全国平均は6.3分となっている。また現場から病院への到着時間は大曲市内なら23.9分、郡内なら30分、全国平均は29.4分と記録されている。

  救急全体の中でCPA(心肺停止患者)は180人で4%だった。そのうち救命士による除細動や気道確保、静脈確保、心肺蘇生などの行為で心拍再開したのは39人で、無事に退院したのは8人だった。心肺停止の場合、そばにいる人による心臓マッサージや心肺蘇生、人工呼吸の手当が大事だとされている。同本部では阪神淡路大震災からの教訓を生かそうと1996年から「みんなで救おう助かる命」をスローガンに一世帯に1人の修了者を目標に「救命講習会」を開いている。昨年は2398人が受講し、トータルで2万1859人が受講したことになる。(本紙から=昨年はまだ合併前だったため、旧市町村の名前をそのまま使いました)