2人の若い女性が修業中
京都と群馬県出身、陶芸家目指して入社(4月14日・金)
| 左から加藤さんと牧本さん。 |
大仙市南外の「楢岡焼」の窯元、有限会社「楢岡陶苑」で今月1日から京都府立陶工高等技術専門校を修了した若い女性2人が社員として修業に励んでいる。2人は京都市出身の牧本亜希乃さん(20)と群馬県出身の加藤久美子さん(20)。
楢岡焼は釉薬(ゆうやく)の独特の青みと素朴さが人気で、140年以上もの歴史を持っている。現在の当主は小松哲郎さん(57)で5代目、長男の潮さん(29)が6代目として焼物に励んでいる。
2人は潮さんが学んだ陶工技術専門校の後輩。楢岡陶苑で従業員を募集しているのを知って見学、その魅力に取りつかれて入社を決意した。先月16日から住み込みのアルバイトとして働き、26日の初窯出しも手伝った。そして今月1日から社員として採用され働いている。
牧本さんは高校3年の時、「大学に行くべきかどうか、自分の進むべき道は〃なんやろう〃と考えた。OLにはなりたくなかったし、焼物に興味があった。焼物なら自分のやった仕事が形として残る。焼物をやろうと思った」と話す。加藤さんも「高校生になってから知り合いの陶芸家の所へ遊びに行っているうち、『職人になる』という本を見つけ、それを読んでいるうち陶芸家になってみたいと思った」と動機を語る。家族は秋田という遠く離れた地で仕事をすることに「えー。寂しいな」と言ったが、自分で決めた道なら最後は「行ってらっしゃい」と快く賛成したという。
現在は2人とも大曲地域にそれぞれアパートを借りて、車で通勤している。車の免許証は専門校を修了する直前に取得、陶苑への就職が決まってから軽乗用車を買い求めた。2人とも「京都と違って車の通行量も少なく、運転は楽しい。大曲から来る途中、フキノトウも見つけた」と喜ぶ。
そして「授業で学ぶより、現場に入って働いているのが緊張感もあって楽しい」と張り切る。焼物に関しても「普段の生活の中で使ってもらえるようなのを作り、早く会社に貢献できるような職人になりたい」と意欲を見せる。指導している潮さんは「今は基本である湯飲み茶わんを中心に練習を兼ねて作ってもらっているが、それぞれに個性も発揮しており、期待してます」と話す。
2人とも初めて迎えた秋田の春だが、「角館町や男鹿は京都でもテレビで紹介されたことがあり、休日には行ってみたい。それに夏の大曲の花火も」と楽しんでいる。