荒川セイ子さん

「和紙絵画展」

大仙市大曲図書館で開催中(8月4日・金)

   大仙市大曲図書館市民サロン・展示室で荒川セイ子さん(大曲栄町)の「和紙絵画展」が開かれている。晩秋の冷たい空気が漂う田んぼを描いた「遠野初霜の朝」、落ち葉と苔むした巨木の根と向き合った「ブナ森の泉」、岐阜県白川郷の合掌造りの集落に目を据えた「集落冬の夜」や初挑戦となった花火を題材にした「夜空の華」など10号から色紙、サムホールの小品を含め35点が展示されている。

  荒川さんは放浪の画家・山下清さんのはり絵との出会いが切っ掛けではり絵に引かれ、1973年から大曲生涯学習講座ではり絵作家の高橋草駒さん(飯田町)に師事し、その手法を学んだ。はり絵は色とりどりに染め抜いた柔らかな手すき和紙を絵の具代わりに絵を描くもので、和紙独特の優しさと繊細な風情が作品からは感じられる。

  荒川さんは「命が入り込んだ自然の息吹に心引かれ、その場に行って写真を撮り、心にひらめくものがあれば描きたくなる」と話す。もう30年以上もはり絵に取り組んでいるだけにその作品は高い芸術性を備えている。

  風景や描きたい花と出会うと構図や色彩が頭にインプットされるまでジッと時間をかけて待ち、イメージが固まると自分の時間を見つけ紙をはりだすという。8号から10号サイズなら2週間から20日、小さな色紙サイズなら1週間ぐらいで仕上げる。

  展覧会などで展示すると「譲ってほしい」と頼まれることも多い。「自分では値段が分からないので、ほしいと言って下さる方の熱意が分かれば気持ちでお譲りするようにしてます」と荒川さん。

  今回、初挑戦した花火は今月が全国花火競技大会「大曲の花火」が開かれるからだ。その花火も「自分の観た視線から描きたい」と紙を張り付けた。夜空にさく裂する繊細な光の躍動感が荒川さんの指先によって描かれている。

  荒川さんは中央児童館の児童厚生指導員として子供たちの面倒を見ながら、大曲紙絵サークル会長、和紙はり絵教室講師として活躍している。荒川さんの紙絵の世界は今月31日まで。