列車に揺られデザインを再考

デザイナー協会秋田地区

秋田内陸線にポスターを展示し、美短生と交流(8月7日・月)

  ローカル列車に揺られてデザインという仕事や地域について考えてみようと「十人十色のデザイン列車」が5日、秋田内陸縦貫鉄道の応援も兼ねて仙北市角館町〜北秋田市の阿仁前田間で開催された。デザインを学ぶ秋田美術工芸短大の学生、行政関係者ら約35人が参加し、列車内でデザイン談義に花を咲かせた。日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)秋田地区(三浦陽一代表幹事)の主催。

  車両1両を借り切って、角館駅を正午ごろ出発し、阿仁前田駅までの約1時間20分の間、JAGDA会員10人が「ローカル」をテーマに制作したポスターを車内につり広告のように展示し、制作した会員がその意図などを説明した。

  「されどローカル」と切り株から芽が伸びているイラストを配した作品や、荒れた田んぼの写真とほ場整備された写真を対比させ「格差」と訴えた作品、未来から来た宇宙人に「地球人にローカルの良さはわからない」としたユニークな作品など、さまざまなポスターが車内には展示された。

  学生からは「ローカルと聞くとマイナスのイメージだったが、作品からは地元ならではの温かさが伝わってくる。ローカルを考え直すきっかけになった」「普段、何気なく見ている風景も、こうしたポスターで見るととても新鮮に感じた。自分も地元に根ざした仕事をしてみたい」などの感想が聞かれた。

  一行は阿仁前田駅内の「クウィンス森吉」で食事と温泉を楽しんだ後、再び貸し切りの車両で角館駅へと向かった。車窓に広がる夏の風景を満喫しながら、ローカルそのものの内陸線の魅力や学生たちとのデザイン談義に花を咲かせていた。ポスターの展示は、9月5日まで秋田内陸線の車両に展示されている。

  JAGDA秋田地区では今回の実績を踏まえ、紅葉シーズンにもデザイン列車を検討してみたいと話している。