弾ける若さと個性
中学12校の卒業生、心一つに(8月15日・火)
| 着飾った新成人たちで会場は華やいだ。 | 式典は粛々と行われ、大人の仲間入りらしい式となった。 |
大仙市になって初めての成人式が15日午前10時から、大曲市民会館で行われた。昨年3月22日、旧8市町村が合併して誕生した大仙市。それまでの成人式は市町村によって、満や数え年で挙行していたため、大仙市としての成人式はすべて満20歳になる人を対象に行うことにしていた。対象者は1985年4月2日から86年4月1日までに生まれた人で、同市では12中学校合わせて男子524人、女子551人の計1075人が成人を迎えることになり、市の広報を通じて出席を呼びかけていた。この日は約800人が「楽しみにしてました」と詰めかけた。
「ワーッ」「キャーッ」「久し振り」「元気だった」。成人式の受け付けは各中学校ごとに市民会館前で行われたが、式典30分前の受け付け会場は若い人たちの歓声でごった返した。男子は黒やグレーのスーツを着込み、女子はピンクや白、赤や黄色などのワンピースにショール姿。中には和服姿の人も。まるでハリウッドのショー会場のような華やかさ。男子には髪を刈り込んで、頭のてっぺんにだけ少し髪の毛を残すなど強力な個性を発揮しながら出席したグループもあった。
成人式は7月に成人者による実行委員会が結成され、そのメンバーが市教育委員会と打ち合わせしながら、式典の進行を決めた。開幕の緞帳が上がるまではホールのあちこちで悲鳴に近い絶叫や笑い声が渦巻き、実行委員が「マナーを守って、思い出多い成人式にしましょう」と呼びかけた。しかし、その喧騒も緞帳が上がるとシーンと静まり返るなど、新成人たちは大人の仲間入りらしい晴れ舞台を自発的に演出した。
大曲中出身の斉藤優希さんと平和中出身の小林茜さんが総合司会を努め、この日が終戦記念日であることを告げ、全員で戦没者のために黙とうを捧げた。そして栗林次美市長は「大仙市誕生から1年6カ月を経て、地域の将来を担う1075人の皆さまを社会人として、その門出を祝うことになった」と式辞を読み上げ、市内各地にある伝統的な祭りや国宝の鏡像、国指定の史跡などの文化財を紹介。そして「こうした有形無形の地域資源を市の特徴として伸ばし、交流を核とした施策を展開し、将来都市像である『人が活き、人が集う夢のある田園交流都市』をつくり上げたい」と訴えた。続いて県議、市議団ら来賓を代表して御法川信英代議士、橋本五郎議長が祝辞を述べた。
そして藤城甲子園さん(太田中)と高橋良会さん(平和中)が「皆さまの温かい支えとご指導を受けながら、故郷大仙発展のために尽くすことを約束する」と誓いの言葉を述べた。中学校時代の教師を代表して豊成中の今川亨教頭(当時・協和中)と千畑中の古谷雄悦教諭(同・平和中)が、それぞれ「この成人式を機会に自分の歩み方を見つめなおして下さい」、「自分のことも他人のことも大切にしてほしい」などと呼びかけた。
最後には角間川小の毛利博信校長ら恩師7人が「先生バンド」として登壇。ピアノ、トランペット、サックス、ドラム、ギターで長淵剛の「乾杯」と24時間テレビのテーマ曲「サライ」を演奏。スクリーンに新成人たちがまだ中学生だったころの思い出の写真が映し出され、先生たちの歌が流れると「キャーッ」「ワーッ」と感激。そして全員が立ち上がってサライを合唱。その瞬間、卒業した中学は12校とみな違ったが、新成人は大仙市民として心が一つにつながったように見える感動の式となった。