大仙市児童殺害事件

栗林市長、家庭内暴力への対応強化を示す(12月4日・月)

  大仙市の栗林次美市長は4日の定例記者会見で、去る10月23日夕、同市住吉町の進藤諒介ちゃん(4つ)が、母親の美香容疑者(32)と交際している大館市の高校非常勤技師・畠山博容疑者(43)によって暴行され、死亡した事件について見解を述べた。栗林市長は「ああいう形で4歳の子どもが亡くなったのは事実であり、福祉事務所を中心にこの問題について検証作業を急いでいる。我々として対応できなかった面とか、見通しが甘かった点もあると思うので、そういう点を洗い出しながら、大仙市としてこれからどういう体制を組んでいくかをきっちり検証し、家庭内暴力や児童虐待の問題も含め、危機レベルを高くしたマニュアルを作り、それが機能するようキッチリとさせたい。そのためにも魂の入った連絡会を作り、市としての対応の仕方をまとめたい。それが今回の事件に対する我々の一つの反省ではないか」と述べた。

  連絡会は要保護児童対策地域協議会で、市長はそのメンバーを医師も含めた専門家グループとし、今年度中にも組織化したいとの考えを示した。

  今回の事件では、美香容疑者が秋田市の母子生活支援施設で暮らしていた04年7月に当時2歳だった諒介ちゃんに睡眠薬を飲ませるなど虐待していたことも明らかになっている。このため、その事実を把握した県中央児童相談所では諒介ちゃんを一時、潟上市の美香容疑者の実家に預ける措置も取った。そして昨年12月、大仙市の男性宅に移り住んだ後、潟上市からは「要保護児童」転出の文書が同市の福祉事務所児童家庭課に送られていた。

  「要保護児童」は諒介ちゃんが以前に母親から虐待を受けていたことを知らせる文書だが、潟上市と連絡を取り合っての引き継ぎではその傾向も最近はなく、落ち着いているとのことで、同市では諒介ちゃんの入園している保育園を通じて見守っていた。しかし、今回の事件発生後、関係機関の連携が疎かったのが諒介ちゃん虐待死につながったのではとの指摘も高まった。栗林市長もそれを認め、家庭内暴力や児童虐待への警戒レベルを高められるような機能を備えたいとの考えを示したものだ。