雪を意識した設計を求める声も
農業施設の雪害現場や学校などを視察(2月2日・木)
豪雪を議会としても認識しておきたいと大仙市議会の雪害調査や除排雪の現地視察が行われている。1月31日には企画産業常任委員会(鎌田正委員長)の議員8人が農業施設の被害状況を調査、1日は教育民生常任委員会(門脇一男委員長)の議員7人が学校や保育園、それに老人介護施設などの除排雪を視察した。20日には建設水道常任委員会(千葉健委員長)が旧市内の除排雪作業を視察、そして23日には総務常任委員会(藤田君雄委員長)が各総合支所を回って豪雪への対応や要望を聞いている。
今冬の豪雪で市内の農家ではビニールハウスや作業小屋の倒壊などの被害が相次いでいる。農林課が各総合支所を通じてまとめた資料によると、ビニールハウスなど農業用施設の雪による損壊は大曲で2棟、協和では7棟、中仙3棟、太田3棟、仙北3棟の計18棟となっている。ビニールハウスの全壊や小破で栽培していたほうれん草やつぼみ菜が収穫不能になったり、花きの苗作りに支障を来している農家もあり、被害総額は1040万9000円にも及んでいる。
企画産業常任委員会の議員は18カ所を一日かけて視察。被害を受けた農家の人たちは共済に加入して復旧費をまかなえる人もいるが、中には加入してないため全額自己負担を迫られる農家も。議員たちはそうした現状を目にしながら、同行した農林課職員に「各総合支所を通じて農家の要望を調査してもらいたい」と指示していた。
また教育民生常任委員会では屋根の雪下ろしをした大曲体育館を皮切りに仙北南保育園やおおた保育園、協和保育園、それに強首の双葉小学校と南外の老人介護施設「ぬくもりの郷」の除排雪の様子を視察した。
大曲体育館は1月中旬に2日間かけて延べ25人の作業員が屋根に上がって雪下ろしをしている。また視察した保育園、小学校はどこも雪下ろしや除排雪が終えており、議員たちも「豪雪にもかかわらず小まめな除排雪をしているようで安心した」と感想を述べていた。
しかし、中にはアーチ型の屋根から落ちた雪が通路を埋めたり、校舎の前が庭になっているため除雪車も入れず、人力でやっと通学路を確保しているが、万が一の場合、緊急車さえ寄せつけられない状態の所もあった。このため議員たちからは「外観のスマートさだけでなく、雪を意識した設計を求める必要がある」などの指摘もあった。
大仙市では19日の臨時議会で除雪経費として約4億5000万円の補正予算を可決、今冬の除雪費は10億9000万円となった。この除雪費には学校や幼稚園、保育園、老人介護施設などの除排雪の経費も含まれている。
教育委員会の試算では大曲地区の8小学校と3中学校、それに2つの幼稚園の雪下ろしには延べ398人の作業員が従事し、それにかかった費用は598万円だという。「雪のために消えた金と思うと仕方ないが、これだけの金を食う雪を何かに使えないものか」と数字を弾いた職員はぼやいた。