伝統を守ろうと小正月行事を復活
雪中田植えや天筆焼き、紙風船上げも(2月20日・月)
大仙市太田町の奥羽山荘西側広場で18日、「太田の火まつり」があった。1982年に旧太田町連合青年会と町公民館が「自分たちの住んでいる地域を見直そう」と雪中田植えや天筆焼き、それに紙風船上げといった小正月行事を復活させたのが始まり。日中は広大な雪の広場でスノーモービルや馬そりの試乗体験や餅つき大会、それに雪投げでの的当て大会、チューブ滑り大会など雪国ならではのゲームを楽しみ、夜になって伝統行事を再現した。
まつりが始まった当時は冬場の出稼ぎが多く、子どもたちは活気を失いがちだった。それを何とか元気づけようと昔からあった小正月行事を再現し、冬を楽しもうとした。
まつりは当初、大台スキー場で開催していたが、6年前からは奥羽山荘のグラウンド・ゴルフ場に移した。そして太田町観光協会が主催して開くようになった。紙風船は仙北市西木町桧木内に伝わるのと同じで、和紙を貼り合わせて大きな気球を作り、〃熱気球〃のように袋の中の空気を温め、さらに油をしみ込ませた綿に火を点けて飛ばすもの。風船は高さ3メートルから4メートル、直径2メートルほどの大きいものからその半分程度のものまで様々。大人たちは武者絵や美人画を描き、子どもたちは好きなマンガの主人公や仲良くしようなど願い事を描いた。
夜の闇が訪れ、神事が行われるころになると約1000人ほどの町民が集まった。鈴木龍一太田総合支所長は「古くからあった小正月行事を復活させ、その意味を子どもたちに伝え、先人の残した伝統を継承していくことこそ大人の責務だ」と訴え、「今年はかつてない大雪で疲れ気味だが、冬の夜空を飾る幻想的な太田の火まつりを堪能し、明日への活力としてもらいたい」とあいさつした。
そして雪原を田んぼに見立て、田植えの時に使った型を回しながら、苗の代わりにわらを雪に植える「雪中田植え」を行って、今年の作柄を占った。続いて東今泉地区に伝わる八幡太鼓の演奏が行われ、正月に子どもたちが神に願い事を書いた天筆を焼き、大小42個の紙風船を次々と飛ばした。最後は冬花火を打ち上げてまつりを締めくくった。