大仙警察署
地域安全ネットワーク研修会開く(2月25日・土)
みんなで安心・安全な街をつくろうと町内会と地域の交番・駐在所が連携を強化するための「地域安全ネットワーク研修会」が、大仙警察署の主催で24日、大仙市大曲のグランドパレス川端で開かれた。研修会では県警本部生活安全企画課の松下勝美指導官が「みんなで進める地域安全ネットワーク活動」と題して講演。「犯罪は多様化しているが、交番や駐在所と町内会の連携を深め、防犯活動の裾野を広げたい。警察を思いっきり使って下さい」と身近な警察であることを強調した。
研修会には大仙市内の町内会長や自治会長、集落会長、それに市職員や消防署、警察署員など約130人が詰めかけた。はじめに菊池芳弘大仙署長は「機構改革で駐在所は減ったが、犯罪の広域化、スピード化に対応するため駐在所の警察官を複数にすると同時にパトカーでの巡回を増強した。また駐在所がなくなっても地域住民に不安を感じさせないようパトカーの警ら活動も多くし、隣接する駐在署員も立ち寄ってカバーするようにしている」と話した。その上で「空き巣などの犯罪は増えており、その抑止にも力を入れているが、警察だけの力では限界がある」として「町内会を中心とした地域のパワーと警察が連携を深めたい」と県警が立ち上げた「地域安全ネットワーク」の趣旨を説明し、協力を求めた。
続いて久米正雄助役が「市民の生命や財産に危害を及ぼす犯罪の抑止は、市政上の重要な課題の一つ。安心して暮らせる社会を実現するため警察による犯人検挙はもとより、市民一人ひとりが防犯に対する意識を高め、地域と一体となった防犯活動に取り組みたい」とあいさつした。
そして松下指導官が「いろんな人が集まっているのが町内会であり、地震だ、火事だで助けてくれるのが隣近所だ。その支援組織である町内会、自治会の温かいつながりを孫子(まごこ)の代まで残していかなければならない」と町内会組織の大切さを強調。そして01年6月に発生した大阪の池田小事件などを引き合いに「子どもに『人を信じるな』と教えなければいけないのは辛いことだ。しかし、地域の安全のため、防犯のため頑張っている大人、信じていい大人がいっぱいいることも教えなければいけない。そのルートこそ隣近所だ」と訴え、「地域安全ネットワーク」の活動内容の詳細を紹介した。
この活動は交番・駐在所と町内会が連携し、域安全活動に役立てるための犯罪発生情報や警戒情報などをミニコミ紙などで発信。さらに警察が町内会の会議にも出席し、地域の要望や日ごろ感じている不安などの把握に努め、安全活動を支援しようとするもの。同時に地域の会館や集会所、さらに交番のコミュニティルームや廃止になった駐在所を安全・安心ステーションとして活用するなど拠点活動にも力を入れようとするもの。
研修会ではさらに県民文化政策課の今泉伊一主幹が県の「安全・安心まちづくり条例」の制定の背景などを説明。今泉主幹は「秋田県は全国に比べると犯罪は少ないが、カギをかけずに出かけるなど防犯意識も低い」と昨年あった住居侵入436件のうち、カギをかけてなかったのが294件、さらに車の盗難35台のうち、カギを付けっぱなしだったのが34台だったと事例を発表。そして「防犯は一部の人がやるのではなく、県民みんなでその地域を守ろうと条例を作った」と述べた。
最後に大仙署の佐藤義和生活安全課長が振り込め詐欺を例に「50万円まで融資するなどと偽って逆に金を振り込ませる新手の詐欺もあって昨年だけで全県で約1億円、管内だけでも約1700万円もの被害があった」などと同署管内の犯罪事故情勢について説明した。
質疑応答では新興住宅街の住民から「集合住宅に住んでいるのは若い人が多く、町内会として連携を深めたくても、個人情報を盾に表札さえ外すなどコミュニティも取れないでいる」といった悩みや「浮浪者らしい者が老人世帯を回って500円貸してくれと金をせがんでいる。夫婦とも何かあっても困ると貸してやったようだが、こうした不審者には町内会としてどう取り組んだらいいのか」との質問があった。
これに対して警察側からは「アパートなどの場合、管理者である不動産業者からも協力をもらい、入居する際に地元町内会とつながりを持たせるようにすべきでないか」とのアドバイスがあった。また不審者の訪問に対しては「駐在や交番に連絡してほしい。戸を叩くなど怖いと思ったら遠慮なく110番通報して」と呼びかけていた。