大仙市の県立農業科学館

写真展「農村風景」開催中

昭和中期の農村にスポットをあてた故・加賀谷さん(1月16日・月)

   大仙市内小友の県立農業科学館で湯沢市出身の故・加賀谷政雄さんの第2回写真展「農村風景」が開かれている。加賀谷さんは郵便局に勤める傍ら、休日にはカメラを手に戦後の農村風景をライフワークに農作業や村の子どもたち、祭りなどを撮り続けた。その加賀谷さんの写真によっておよそ半世紀前、急激な変遷の時代にあった昭和中期の様子が再現され、観る人たちの郷愁を誘っている。

  「種まきをする老人」の生き生きとした姿、耕運機を使って田んぼを耕す女性のたくましさ、みんなで力を合わせて田植えをする農家の人たち。そして田植えも終わってサクラの下で宴を開いて楽しむ農家の人たち。助け合い、共に楽しむ〃共存共栄〃の良さがあった当時の農村の息づかいが写真からは伝わって来る。

  用水路に入ってタモという網を使ってのザッコ(魚)取り、牛に乗って楽しむ少年、祭りの日、露店で買った刀を腰に下げ、チャンバラごっこを楽しむ子どもたち。そして家族総出でみそ煮をする風景など懐かしさがいっぱい。

  加賀谷さんは「写真は記録である」と農村風景を撮り続けた。しかし、農村で生きる人たちに向けるカメラアイは温かく、豊かな表情を捉え、作品は写真誌「カメラ毎日」の1961年と63年の2回にわたって「年度賞」に輝くなど高く評価された。そして自らもその集大成を「むらの残像」として出版、1991年には県文化功労賞を受賞。97年に78歳で亡くなったが、加賀谷さんは亡くなる前にパネル張りにした全紙サイズなどの作品120点を同館に寄贈。これまで懐かしの農機具展など機会を見ては加賀谷さんの写真を公開してきた。

  写真展は29日まで。入場は無料。